<まるで愛が実ったかのような、明るくポジティブな別れ>
おごそかな雰囲気の漂うメロ、盛り上がるサビは祝福のようなアレンジで、まるでブライダルソングのようなのですが、でも、別れの歌なんです。
タイトルが「ついてゆくわ」なのは、実際には『あなたを愛する私が選んだ/夢についてゆくわ』ということで、「あなた」よりも「夢」を選んだ、ってなことなのですね。
CDタイトルで叙述トリック。斬新です。正直ややこしいです。槇原敬之の『「もう恋なんてしない」なんて/言わないよ絶対』を思い出しました。
でもこれは恐らく、わざとわからないようにしたんじゃないかと。アレンジも、鐘の音まで鳴り響くあたり、わざとハッピーエンドっぽくしたんです、きっと。
なぜなら、この曲の主人公は、『悲しい顔は見せないで』と呼びかけているのです。この別れを、バッドエンドにはしたくないんですね。だからこそ、笑って出て行きたいからこそ、曲の雰囲気も幸せな感じに仕上げようとしているのだと思います。上で挙げたややこしい言い回しも、「あなたを嫌いになったんじゃない」という主張のためなわけで、やっぱりポジティブさの表れなんです。
あと、2コーラスでは、「もし私が帰ってきたら、あなたは…」みたいな空想を語っていますが、これは決して「夢をかなえて戻ってくる」というものではないのではないか、と思います。あくまでも「あなた」は『心の故郷』としての存在であって、辛いときにそういうふうに「あなた」に再会するシーンを思い描くことで、救われようとしているのではないのかなと。
松任谷由実
コメント(0)| Track back(0) | 2005年07月25日
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