<離れた相手への強い想いを、印象的なメロディに乗せて投げかける>
絢香4枚目のシングルにして、最大のヒットとなった今作。1コーラスはピアノ中心、2コーラスから楽器が増えて盛り上がっていくという、オーソドックスなバラード形態になっています。
特徴としては、そのシンプルさ。前奏もメロもさらっと、あんまり長くない。で、盛り上がり方もストリングスをふんだんに使用してはいますが、あんまりベタベタし過ぎない印象です。リフレインもサビ箇所を2回繰り返したりとかせず、ちょっとだけ拡げてみるだけ。アウトロもさくっと終わり。4分38秒あるんですが、ずいぶんすっと終っちゃう印象を受けるんです。
ある程度ドラマティックに仕上げてはあるものの、しつこくない、胃にもたれない感じは聴きやすく上品な仕上がりでなかなか好感なのですが、でもそれだとやっぱりインパクトが少なくツカミは弱くなるはずで。
そこをカバーするのが、サビのメロディです。
たとえば、出だしのラインはイントロの頭にも出てきますが、前奏は繊細な響き、サビはどっしり+深みの出るようにとコードを若干変えていたり。『そう no more cry』のオクターブ跳ね上がり、そして上がった1音に「cry」と3音分詰め込める単語が入っているのも、細かいながらも聴き手の心を掴む重要なポイントです。
で、やっぱりインパクトがあるのは『がんばっているからねって 強くなるからねって』の部分。特徴的なメロディ、言葉のはまり方、どちらも○。遠くにいる「あなた」へ向かっての意志を表明する、曲でもっとも重要な部分を担うにふさわしい作りになっているなあと。
と、サビのメロディに工夫があるので、あっさりめの作りでもじゅうぶんな印象付けができたという面もあるんじゃないかなと。メロの短さ、展開のシンプルさも、サビにさくっと繋げるという点で生きてきますしね。
歌詞は、少し触れましたが離ればなれの環境にいる恋人への呼びかけ。ひとりで心細いながらも強くあろうという意志を、『消えそうな』細さながらも夜空に輝きを放つ「三日月」に重ねています。夜空を見上げて『君も見ているだろう』…というパターンは最近どうも頻出しているなあと感じていて( mihimaru GT「いつまでも響くこのmelody」でも触れましたが)、その見上げる月に意味を持たせてタイトルにしているのは、ひと工夫あるなと。
絢香
コメント(8)| Track back(0) | 2006年12月25日
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