<遠く離れた望郷の念と、それを客観化しエッセンスとして取り入れた音>
映画版でのテーマだった 「花」に続き、ドラマ版の「いま、会いにゆきます」の主題歌でした。ということで、同じくらいのテンポのミディアムバラードなのですが、しかし今回の特色は、なんといっても「沖縄風」であること、でしょう。
『離れていても感じる』とあるような「絆」がタイトルにもなっているわけで、単純に遠く距離を置いてお互いを想いあう恋人同士を想像することも、『友の声が胸に響いた』から気心の知れた友人を思い浮かべることも、またドラマの内容にも当てはめることもでき、さまざまな結びつきを想像することができます。
ここは、どんな場面にでもつながる幅広さがあるとも言えるし、シチュエーションが絞りきれていないとも言えそうです(離れていたら『歩幅合わせ』ることはできないんじゃないか?とかあるし)まあ、その辺は、ファンかアンチか聴き手それぞれの立場で受け止めればいいんじゃないでしょうか。
ただ、彼ら自身の現況をふまえると、故郷である沖縄を遠く離れ、また今までは音楽的にも特に「沖縄的」な部分を少しも出さず活動してきた、ということがあります。『子守唄』という単語も混じっていることなどもあり、この曲の「キズナ」とは「遠く離れた故郷を想う」という部分もあるのではないか、と考えることもできます。
ただし気をつけておきたい点は、この曲は「沖縄風」ではあっても決して「沖縄の音楽」ではない、ということです。
三線の音色や「ィーヤーサーサ」のコーラスなど、音の面では随所に沖縄らしさを強調する味付けがなされています。が、メロディラインの基盤にあるものは基本的には西洋7音階で、サビは「陽音階」<ド、レ、ミ、ソ、ラ、ド>です。いわゆる沖縄音階<ド、ミ、ファ、ソ、シ、ド>は、どこにもありません。どこか懐かしさを感じる和風の響きではありますが、「沖縄」な部分はあくまでも味付けの位置と、彼らが沖縄出身であり、「故郷を思い返して歌っているんだろうか」という聴き手の想像の中にしかありません。
ま、だからといって「この曲はエセ沖縄音楽だ!こんなものは認めない!」とか言いたいわけじゃなくてですね。彼らはロックとヒップホップを融合させたミクスチャーバンドであり、まあその他さまざまな音楽の手法だったり何だったりを組み合わせていくといった手法をとっているわけで、今回も「沖縄音楽のエッセンスをフューチャーした」というところでしょう。
故郷であるという思い入れもなくはないのでしょうけれど(詞にも出ているっぽいわけですし)、本格的に故郷の音楽として作りこむのではなく、それよりはもっと客観的に、「沖縄風」にすることでの曲の印象付け、和音階とのマッチングを考えて、取り入れている気がします。
ORANGE RANGE
コメント(2)| Track back(0) | 2005年10月22日
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