<自分のダメな部分も相手への気持ちも余さずぶっちゃける「カッコいいカッコ悪さ」>
大ヒットしたアルバム「バンザイ」から10周年ということで出たシングル。確かに「バンザイ〜好きでよかった〜」を髣髴とさせる、飾らないラブソングになっています。
『熱しやすく 落ち込みやすい』『まちがいそうでも』『おれはアホにもほどがある』などなど、「おれ」は自分のダメなところをたくさん曲中で挙げています。でもその一方で、こうも言い切ります。『へなちょこでも気分はサムライや/そういうおれがおれは好きや/そしておまえが好き/めちゃめちゃおまえが好き』。
ダメなとこばっかの自分でも、「おまえ」のためなら頑張れる。気持ちだけはいつでも本気、サムライでいる…構図だけで言えば他の曲にも多くあるパターンですが、この曲の凄いところは、そんな自分を取り繕おうとか、カッコよく見せようとか全然考えていないところです。
自らの悪い面を認め曝け出し、「おまえ」への気持ちを臆面もなく口に出す。そんなあけっぴろげな言葉遣いは、カッコつけていないからこそ、カッコよく響いてきます。
実際のところ、けっこうテキトーなんですよ。『心配すんな ロマンチックな男やからね』なんて、自分はロマンチックだなんて言っちゃって、しかもそれがいいことだと本気で信じているのとか。明らかに優等生じゃない、でも、だからこそ真剣でストレートなメッセージだと感じる、そんな歌詞なんです。大阪弁の口調も、そこに一役買っていますね。
ここでの「サムライ」は、恋人へ向けた態度を示す側面もあるわけで、そうするといわゆる武士道の「侍」の本義とはまた少し違ってくるように感じます。もう少し噛み砕いて、「男だったら女の子に対してはこうあるべきだ」みたいな信念というかなんというか、そんな感じのもの。どっちかつーと、むしろ英国紳士のレディーファーストに近いのかも。
あ、「男が女を守ろうというのは男尊女卑だ!」などと思わないように。そーゆーんじゃない、もっと自然なものなんです、これは。相手のために何かしてあげたいっていう自然な気持ちなんだ、と。誰かを好きになることで、自分の中に何か動き出したくなる生き生きとした感情が芽生えることって、男女関係なくあるもんだと思うのですよ。
そんな気持ちを自分の内側に感じ、いろいろ至らない自分を省みつつも『それでおまえを 幸せにしたるっちゅうくらいの/気合い』を入れて生きていく、この生きざまこそが「サムライソウル」なわけですね。
しかし、「サム」「ライ」「ソーーーール」じゃなく、「サ」「ム」「ラ」「イ」「ソーーーール」とはっきり1音ずつ歌っているのが力こもってて暑苦しくていいですね。これだけで曲の説得力が1.5倍くらいになっている気がします。
ウルフルズ
コメント(0)| Track back(0) | 2006年03月21日
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