 | A Perfect Sky
ワーナーミュージック・ジャパン BONNIE PINK, Burning Chicken, Masato Suzuki
このアイテムの詳細を見る
|
<夏の弾けたイメージを全開にする一方には、現実を静かに見つめるクールな視点>
蛯原友里が出演しているCMソングとして、スマッシュヒットとなった一曲。
10年前から活動し、洋楽的な独自の路線を行ってコアな人気を博してきたBONNIE PINKですが、今回はバリバリのダンサブルチューン、いかにも「夏のヒットソング」的なサウンドになっていて、はじめて聴いたときはのけぞりました。えーっ、みたいな。
強力なCMタイアップ、春には映画「嫌われ松子の一生」に出演&挿入歌「LOVE IS BUBBLE」提供、そしてこの曲のヒット後にベスト版発売など、今年になって非常に露出が増えていて、どうしちゃったのさ?という感じです。
…が、曲調こそベタっぽいものの、詞のセンスなんかは相変わらずの部分が多く。ぱっと聴きでは脳天気な夏の歌っぽくても、『一人で飲んだギムレット』みたいな小道具とか、そもそもサビが『君の胸で泣かない』だったりと、実際にはかなりクールな視点から詞世界が描かれています。『気付いたって言わない それは危険な駆け引きかな』とか、内側で冷静にあれこれ考えている様子を見ると、らしさを維持しているなあと感じます。
クールに物事を見つめている現実パートがメロで、でもサビでは明るく夏らしい理想のイメージを夢見ている、みたいなコントラストで構成されている感じ。詞の書き方や、また歌い方とかも従来の彼女らしさが、メロには出てきていますね。
ちなみに「sky」はたったひとつしかないものだから「a」はつかない、正しくは「the」じゃないか?みたいな疑問もあったりします。が、ちょっと調べてみたところ、この場合の「a」は形容詞「perfect」まで含めての一語に付いているわけで…『あなたと見たい』と願っている「完璧な空」以外に「完璧じゃない空」など「〜な空」というカテゴリ分けをしているため、ここは「a」でいいようです。以上、英語の勉強でした。
まあ彼女は昔からナチュラルすぎて逆に聴き取りにくい英語発音が特徴だったり、以前出した2枚組のベストのうち1枚は全英詞曲だけで構成されていたりと非常に英語には強い人なので、その辺はちゃんとふまえてあるんじゃないかなと。まあ、メロディに乗ったときにここで「the」が入っているよりも「a」のほうが流れが止まらずに聴き心地がいい、みたいな面もありますけれども。
それにしても10年前、安室奈美恵がチャートを席巻していた時代に独自の路線で好きなように曲を作っていた彼女ですが、今作だけ見ると、最近の安室とは方向がまったく逆になったような錯覚に陥りますね。
今は昔よりもずっと、今までの彼女の音楽を受け入れる層が広がっていると思うので、マイペースで行ってほしいところです。まあマイペースゆえに今回のこの曲ができたような気もしますし、この先も今回の路線で行きはしないと思うのですが。「LOVE IS BUBBLE」も相当に皮肉がきいた歌だったし。
BONNIE PINK
コメント(2)| Track back(0) | 2006年09月17日
|