<気負いも諦めもなく、ちっぽけなままで進んでいく僕等>
kannivalismとはずいぶん物騒なバンド名ですが、わりと爽やかな雰囲気の一曲。
過去に別メンバーで同名のバンド活動をしていたり、かつ別バンドでの活動を解散して結成していたり、このメンバーでもすでにミニアルバムをリリースしていたりと、これがファーストシングルにしては非常にキャリアが長いです。そのぶん、演奏も堂に入ったところを感じます。
カテゴリーとしてはビジュアル系の系譜のようですが、今回の曲だけ聴くとUVERworldとかミクスチャーバンド系のほうにむしろ近いような気も。からっと抜けたサウンドは最近の流行になっている感じですが、真面目すぎず適度に力が抜けていて、遊び心を配している歌詞はなかなかいいかも。
『チクタク 迫りくる 針が/こわい こわいと 泣き虫のダーリン』、そして『駄々ッ子のハニー』と描かれる、恋人たち双方の弱さ。でもその表現は、辛辣なもの/皮肉っぽいものではなく、どこかユーモラスでコミカルな響きを帯びています。
『地球ってもんの 皿の上で 踊る 僕等は/踏んだり 蹴ったりの ちっぽけな物語だ』…彼氏も彼女も、完璧じゃない、強くなんてなれない。どうせちっぽけなんだから、という呼びかけには、諦めの色はありません。『未来なんて 透明さ』『予定は 棄てていこう』と、変な気負いもなく普段着の姿勢で前に進んでいこうという、フレッシュなメッセージが込められているんですね。
ちなみにタイトルの「リトリ」ですが、ネットを調べてみたら「リトライ」の打ち間違いをそのまま使った、という未確認情報が。曲の展開からしても、納得できる感じです。
でも、どこかかわいらしい響きで、何か意味ありげな呪文のようで、面白いですよね。なんだかんだでこの手は、KICK THE CAN CREW「イツナロウバ」とか太陽とシスコムーン「ガタメキラ」とか木村カエラ「リルラ リルハ」とか、崩した言葉を利用している曲はけっこう例がありますし。
はじめはてっきり名前だと思っていたんですよねー。ダメダメな「ダーリン」と「ハニー」をそれでも結びつけていく幸せの妖精、みたいな…。
kannivalism
コメント(0)| Track back(0) | 2006年12月30日
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