<細かくストーリーを語ることで、付き合いたての楽しさと不安が浮かび上がってくる>
どこかのドラマでやっていたようなタイトルの、ケツメイシこの夏のシングル。
ストリングスの多用、ラップというよりは歌モノに近いノリ、気だるい雰囲気などなど彼らの特徴がよく出ています。
特徴としては、はっきりと筋道が示されたストーリーがあることですね。『夏の遠出 海の方へ/男女3対3』の旅の様子が描かれていて、なおかつそれは主人公にとっては『君と付き合ってから初めての小旅行』でもあります。で、他のみんなには二人が付き合っていることはどうも内緒の模様。それを受けての、サビの『確かめる君との恋を 目と目だけ合わせて/気づかれないように笑う』という状況になるわけですね。
他のみんなといつも通りにはしゃぎあっている、でも二人は実は友達以上のつながりがあって、秘密の目配せをしあったり…付き合いたての頃っていうのは何でも楽しいものですが、こうしてお互いに特別な存在であることを確認しあうというのは、「二人だけの秘密」を持っているという点もあって、特に楽しいものです。バレやしないかというドキドキ、仲間の目の前ではお互いに普通にしか振る舞わないけど、気持ちは通じ合っているという自信と優越感、夏の海で盛り上がる感情がメインに据えられています。
が、はじめこそ『どうせ本命は俺のようで』と自信満々だったのが、ちょっと状況が変わっていきます。『そろそろ 君と過ごす時かも/見ると奴と君との距離がおかしい』…よぎる不安。
まあみんなでの時間を楽しんでいるならいいか、『まあ いつでもいい ここ来たいなら』と余裕ぶってふるまうも、内心だんだん気になってきて…という、ちょっとしたラブコメの一場面みたいになっていきます。付き合って間もないハッピーな気分から、その時間の短さが不安を掻きたてて…という。こういう感情ってのはやっぱりストーリーしっかり語らないと表現できないですよね。
で、最終的にどうなったか、結論は描かれていません。まあ、そのままいいムードになっていたアイツにそのまま持って行かれてしまうのも、単なる取り越し苦労で後で胸を撫で下ろし二人で笑いあうのも、どちらも夏という季節にはよくあるストーリーなわけで。その一コマを切り取って見せたに過ぎないのさと言わんばかりに、最終的には『それぞれが 夏と語る 輝く』という風にまとめられています。一人称視点とこういう傍観者視点が入り混じるのはあんまり好きじゃないですが、まあこういうカッコイイ語りが入ると「キメ」になって聴き手に響きやすくはなります。
さて、ストーリー仕立てのヒップホップというと、今年に「純恋歌」で躍進した湘南乃風を思い出します。業界の流行を押さえつつ(?)、「さくら」で周知の通り叙情的な雰囲気や「君にBUMP」で見せたようなちょっととぼけたシチュエーションを作る自分たちのスタイルをきっちり見せつけています。
あと『夏の思い出 手を繋いで』と、どこかで耳にしたようなフレーズが…これって、もしや、パクリか!?
ところでこの曲、デュエット扱いで、Mao-d(傳田真央)が参加しています。ただ、デュエットというほどには出番がないような。
ケツメイシ
※「パクリか!?」というのは、もちろん冗談ですよ?
念のため。
コメント(0)| Track back(0) | 2006年10月08日
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