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現代ポップス考。(移転しました)

FictionJunction YUUKA「暁の車」
      


暁の車
FictionJunction YUUKA, 梶浦由記
ビクターエンタテインメント

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 「機動戦士ガンダムSEED」の、もともとは挿入歌だったのが人気が出てシングルになった、という解釈でいいんでしょうかね。どうもそういう流れみたいです。
 で、確かに人気出るだけあって、いい曲なんですわ。まあ自分の好みに合うってとこもあるんですけど、オリエンタルでどこか悲しげな旋律、愁いを帯びた歌、情景的な詞。緩やかな1コーラスから、駆り立てるようなリズム隊が入ってドラマティックに盛り上がる展開。うん、完全に世界が出来上がってますね。

 タイトルの「暁の車」というのは、歌詞中の『優しい手にすがる 子供の心を/燃えさかる車輪は振り払い進む』という一節から順当に判断すれば「無慈悲な時間の流れ」っていうところでしょうね。もう戻らないし戻れない幼い日の別れ(たぶん死別)、それを嘆いている間も時間は無常に進んでいく、というのが大意になっています。
 で、そういう「時間」というような概念上の抽象的なものを、具体的な描写として映像的に表現しているところがポイント高いです。上の時間=車輪(ついでに『ギターラ』の調べもそうね)の一文もそうですし、大人になってしまったことを『やわらかな額を失くしても』と書いたりもしてます。こういう映像的な描き方をとる手法は、自分がラルク好きな理由の大きなひとつだったりするくらいに好みです。この曲の場合、描いている内容なんかはラルクというよりはポルノグラフィティぽいですけど。
 難点が一箇所だけあって、『悲しみに染まらない白さで/オレンジの花びら 揺れてた夏の陰に』で、色が見事にかぶっているという。まあこの場合の「白」は概念上のもので、潔白、純粋、信念あたりに置き換えれば通りはしますけど、もうちょいうまくやってほしかったですね。できたはずだし。

 思うんですが、映像的、物語的な曲っていうのは、アニメという媒体に合ってるんじゃないかなと。現代を舞台にしたドラマだと、感情移入できるような「等身大」の共感を得られる曲のほうがいいんでしょうけど、アニメは普通、多分にフィクション要素を含んでいるものなので、イメージを喚起できるほうがフィットするんじゃないかなと。ああ、でも、オープニングテーマとかはノリ重視か。

 まあ、いい曲ですよ。ジャケット的に買いづらいかもですけど。

FictionJunction YUUKA
ガンダムSEED

コメント(0)| Track back(0) | 2004年10月18日

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