J-POPヒットチャート歌詞分析ブログ

現代ポップス考。(移転しました)

day after tomorrow「君と逢えた奇蹟」
      

君と逢えた奇蹟
day after tomorrow, 五十嵐充, 石塚智生
エイベックス・ディストリビューション

このアイテムの詳細を見る


 とりあえずみなさん「昔のELTを思い出す」って感想でしょうから、そうじゃないところを探してみよう、いうのが今回のレビューのテーマです。

 「昔のELT」に似ているのは、言うまでもなくプロデューサーが同じ五十嵐充だからですね。
 作曲は、シングルに関してはメンバーの鈴木大輔が手がけることが多く、この人はたまに 「lost angel」とか、やや違う雰囲気の曲も作ります。が、キーボーディスト的なメロディラインを作る、という点では五十嵐氏と共通点もあり、今回の「君と逢えた奇蹟」は特に五十嵐氏と似た感じになっています。そこに加え、やや早めのミドルテンポに、透明感あるキーボードと合いの手要員のギター。打ち込みで主張の少ないリズム隊、そして決めドコロにはオーケストラヒット。サビ前の不思議な転調も併せ、アレンジもかなり「昔のELT」的です。
 こんな感じで、曲に関しては、自分がそこまで詳しくないということもあり、違いを見つけられません。

 詞も、こないだEvery Little Thing「恋文/good night」で書いた「昔のELT」のような、“「イマドキの女の子」を前面に出した”内容になってます。『「イマイチね(笑)」』とか、ちょっと無理しているような感もありつつ、メイクなど具体的な日常に触れるのは、やはり同系統の特徴と言っていいでしょう。
 ただし、今回に限って見ると、そうした描写は印象よりも控えめで、抽象的な文にとどまっている部分がけっこうあります。タイトルの「君と逢えた奇蹟」もそうですが。
 また、妙にルビ言葉が多いです。『累ねて』←「重ねて」、『苦笑ってたね』←「笑ってたね」、『謡』←「歌」など、あえて変わった漢字を使っている箇所が目立つんですね。

 この二つは、つまり、「昔のELT」よりも、内容にやや含みを持たせているのだと言えます。リアルな女性の毎日を描きつつも、現実に終始するのではなく、ややそこを離れ、俯瞰して見ている視点があると言いますか。
 この差は、そのまま90年代と00年代の、J-POPにおける時代の差に当てはめても、うまい具合にいくような気がします。お祭り騒ぎのように混沌としていて、半径数メートルの空間のリアルさを求めていたかつての時代と、ちょっと頭が冷えたついでに、過去の傷とか生きる意味とかまで考えたりしている最近との差、みたいな。
 少なくとも「昔のELT」は、『温かい記憶の海に包まれている』みたいな表現はしなかったはずです。もっと直接的な言い方でした。

 ただ、詞に時代的な変化を見て取っていると、代わり映えのしないアレンジがいっそう目新しさなく聴こえるんですよね。まあ「昔のELT」が今も好きな人や、「昔のELT」を知らない世代が支持していると考えれば、そんなに不思議なことでもないですが。

day after tomorrow

コメント(5)| Track back(0) | 2005年02月11日

■ NO TITLE
解散したのも昔のELTになりきれなかったってところでしょうか。
あるいはELTが方向転換みたいになってあいたスペースを五十嵐氏を招聘し試みてみたもののELTほどパッとせず解体みたいな感じでしょうかね?当たってる気がします・・・恐いですねエイベックスって!!
まあそんくらいな事やるくせに売り方よく間違えますよね。dreamといいdatといいなんじゃ、あの売り方は。
次の一手は五十嵐氏がELTに曲提供みたいなのもありえそう・・・。
でもELT自体もう完全に干され気味ですね。いっぱい稼いでもらったからもう休んでてねみたいな感じですかね・・・今は大塚愛ちゃんに稼いでもらうわ!みたいな(笑)でも持田よりは大塚愛のほうがキャラ立ちしてますね。持田さんは前へ出てこないですからね(笑)
それにしても、エイベックスはアーティスト云々というのは全く除外されてますね・・・。
しかし、ELTは来年10周年ということなので活動はあるでしょうが。それが過ぎたらまた干されるような気がする・・・大変ですね業界って。
これ以上は、また「きみのて」とか次の新曲をレビューされた時に書こうかなと思います、すいません(笑)。
硬水 (2005-12-28 19:17:38)

■ 2
DAIやdatと立て続けに解散させたのも、AAAとかいう新プロジェクトやEXILEや倖田が軌道に乗ったからってのもあるのかも。
となるとこの3ピース系で残るはELTということに・・・。
硬水 (2005-12-28 19:19:58)

■ Re:硬水さん
干されているっていうよりは、昔とった杵柄で自由にやらせてもらっている感じじゃないでしょうか。今の方向になっても、「fragile」ヒットさせてますし。

あんまり「売ろうとするレコード会社=悪」と決め付けすぎないほうがいいですよー。それよりかは、「なぜ今このアーティストをプッシュしているのか」という観点からあれこれ考えるほうが楽しいです。
まー大塚愛に稼がせようとしているのは感じますが。
はじ(管理人) (2005-12-29 01:52:37)

■ NO TITLE
「fragile」は2001年ですし、五十嵐氏が抜けてからもコンスタントに活動はしていましたが、04年から現在の活動状況はいかがなものか。
実際今年はついに紅白も落選ですし、それはまだいいとしてもMステスーパーライブにも出ていなかったし、CDTV年末のにも出ない気配が・・・。
硬水 (2005-12-31 00:07:01)

■ Re:硬水さん そのに。
あら、いろいろ出てないんですね。
自分の印象としては、あんまり売れることに執着してない感じがしますね、本人たちが。
それがどこまでエイベックスで通じるか、内部事情に関しては自分にはわかりかねますけれども。
はじ(管理人) (2005-12-31 01:16:51)

名前 :
タイトル :
URL :
コメント :
<< ペース落ちます。
                 

にほんブログ村 音楽ブログへ      
・最近の邦楽を毎日片っ端から取り上げてコメントしています。単純に好き嫌いだけでなく、歌詞中心に、ポップス全体の傾向やひいては社会の流れとかまで、一曲一曲の中からすくいとっていけたらなあと。
 リンクフリー。どの記事にでも、直リンOKです。

はじめていらした方は、こちらをどうぞ。

2006年・年間シングルチャート一覧
1〜50位まではこちら
51〜100位まではこちら
1月
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
     

     
category
近況やお知らせ。
J-POPレビュー男性(あ行)
J-POPレビュー男性(か行)
J-POPレビュー男性(さ行)
J-POPレビュー男性(た行)
J-POPレビュー男性(な行)
J-POPレビュー男性(は行)
J-POPレビュー男性(ま行)
J-POPレビュー男性(や・ら・わ行)
J-POPレビュー女性(あ行)
J-POPレビュー女性(か行)
J-POPレビュー女性(さ行)
J-POPレビュー女性(た行)
J-POPレビュー女性(な行)
J-POPレビュー女性(は行)
J-POPレビュー女性(ま行)
J-POPレビュー女性(や・ら・わ行)
J-POPレビュー番外(男女混合、企画モノなど)
J-POPレビューアルバム編。
J-POPその他。(ニュース、雑感など)
お気に入り曲紹介。
お気に入り曲紹介「夏の名曲選」(23+寄稿3曲)
メールマガジン。
漫画のこと。(雑誌)※更新停止
漫画のこと。(単行本)※更新停止
過去の日記(04/06/18〜05/04/07)
過去ログ発掘。
このブログについて。
メールマガジン発行しています。
詳しい内容説明は、こちらで。
メールマガジン
『現代ポップス雑考。』
めろんぱん ↓E-mailを入力


↓現在の注目CD&本。(2/4更新)


柴田淳
HIROMI

淡々とダークな作風は、
2007年も健在の模様。
今回も、決して取り乱すことなく
ドロドロの本音を聴かせてくれます。


salyu
TERMINAL

作詞に一青窈 が加わったことで、
透明な世界に徹した1stよりも
輪郭が濃くなった印象の2nd。
「to U」のソロ版も入っているけど、
あんまり必要なかったかも…?


bonobos
Standing There〜いま、そこに行くよ〜

今年の自分を振り返ると、
この手のゆったり感のある
心地よいリズムがツボでした。
PV丸ごと試聴もあります。
なかなか感動的で後を引く。


メレンゲ
underworld

前々から薦められていたバンド、
PVフル試聴あったので聴いてみました。
雰囲気、かなーり好きな感じ。
映画タイアップの関係もあってか、
田中麗奈使いすぎな感じだけど、
それだけ押したいのもわかるかも。


あずまきよひこ
よつばと!6巻

読んでいるとほっとする上に
文句なしに笑えるという稀有な漫画。

bookmark
ことばのすきま。
このブログの本拠地、管理人のホームページ。スピッツ全曲紹介更新中。
落書きだらけの夢
どこよりもマニアックなスピッツ全曲解説と+αの、管理人の別サイト。
独りごと以上エッセイ未満。
日記用ブログ。こことは文体変えてます。ちょっとマジメ、ちょっとカッコつけ気味。


ORICON STYLE
言わずと知れたオリコンチャート。
ミュージックマシーン
音楽系情報サイト最大手。邦楽の情勢をつかむには欠かせない。
うたまっぷ
歌詞掲載サイト。無料で検索できます。レビューで興味持ったら是非調べてみて。
歌ネット
歌詞掲載サイト。こちらも無料ですが登録制。レビューで興味持ったら是非調べてみて。
J-POP CRAZY
90年代から現在までのポップスアルバムのレビューが質・量共にすばらしいです。必見。
今日の歌謡曲+α
最近の曲から懐メロまで、年代の幅広い曲層を日々紹介してらっしゃいます。
htpr
J-POP試聴情報を集めているブログ。管理人はもしや、あの人…?
覆面Z@ORICONチャートをゆく
毎週のセールスランキング予測と結果の考察、その他音楽コラム多数。最新ヒットチャート動向を知るならここです。


まだまだある!お勧めブックマークはこちら
その他のお勧め音楽レビューサイト・音楽以外のお気に入りサイト紹介を、別ページにてどっさりと。


SPITZ OFFICIAL WEB SITE
スピッツ公式サイト。有料の会員専用ページがあったり、充実してます。試聴有。
THE BOOM MUSIC GALLERY
THE BOOM公式サイト。日本語入れて五ヶ国語での記事を展開。世界に広がってます。試聴有。
www.grapevineonline.jp
グレイプバイン公式サイト。事務所の方より内容良し。試聴ない代わりにメッセージやレビューなど文章多め。
ACIDMAN
ACIDMAN公式サイト。曲世界を反映させたデザイン構成。曲試聴はPVでどうぞ。
archives

音楽系サイトブックマーク新着。

Blogpeopleのリンクに登録      

     


トップページへ戻る
ログログシール
ログログシールです。
ミクシィにおける「足あと」みたいなものです。

powered by news handler and seven ten design