<区切りだけど終わりじゃない「卒業」/「この時代」に対しての不敵な反抗心>
デビュー11年目を迎えたSOPHIA、2枚同時発売シングル。表裏とジャケットが違うだけで内容は基本的に一緒だったりしますが。
さて、もうキャリア的にはベテランですが、今作もそれぞれ相変わらずフレッシュな音楽です。このみずみずしさはホントすごいよなー。
卒業をテーマにした「エンドロール」は、バラードではなく裏拍ノリのアップテンポ。デビューくらいの雰囲気も感じさせつつ、メロからいきなり最高点までスコーンと突き抜けたりする自由奔放なメロディラインはむしろ最近のものという感じ。
面白いのは、『流れない エンドロール』と、タイトルにもなっているエンドロールを否定していること。つまり、卒業して離れ離れになるけれど、それは決して終わりじゃないんだ、ということなんですね。『幕が降りても鳴り止まない拍手』が起こるくらいに、素晴らしい時間があったからこそ「まだ続いていくんだ」と思える。そんなところでしょうか。
あと印象的なのは『君に伝えきれなかった事がたくさんあるけど/それでいいさ 伝わらない言葉がまた出逢わせてくれる』という一文。すべて伝えてしまっていたらそれこそ「終わり」だったけど、まだこれから伝えようとするから、続いていく…心残りを前向きに描くこういうフレーズって素敵だなと思います。
さて、一転して「brother&sister」は、こちらはヘビーな音に乗せ、お得意の皮肉を混ぜつつメッセージを込めた一曲。サビはずっと叫びっぱなしでテンション高いです。
『生きる為に まず疑って』とか『偽りの未来は うんざりね/いつまでも ごまかしきかないね』など、割合ありきたり感もある現代批判がベースにあります。ただ、心底うんざりしているというよりは、SOPHIAの場合どこか不敵に微笑んでいるようなところがあって。
『いつも 目を逸らしてきたけど/いつも 耳を塞いできたけど』とか『逃げて逃げて ココまで来たのね』という自分やbrotherやsisterやら(つまり、みんな)の弱さを浮き彫りにするときにも、あんまり悲壮感とか絶望感とかは感じられません。また逆に、弱い自分をなぐさめたりとか、弱い自分を認めてここから歩き出そうとか、そういうドラマチックな盛り上げさえも込められていないような感じがします。
「どんな時代であろうとも」、またそれと同じ意味合いで「どんな自分であろうとも」、『越えられぬ壁に響け fade away』と叫ぶ。時代にうんざりしても自分にうんざりしても、それでも前に進もうとする気持ちを胸に、ということなんじゃないかなあと。
「fade away」=「消え去れ!」な辺り、「壊せ」とか「乗り越えろ」とかよりもなんだかSOPHIAらしいですね。消えろと叫ぶだけで、実際に行動に移すかどうかは問題にしない、ただ現状に流されない反抗心だけは持っていろ、みたいな。
SOPHIA
コメント(0)| Track back(0) | 2006年04月28日
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