<向かい合う相手を見据えて届けようとするからこその、力強いメッセージ>
毎回恋愛ではなく、メッセージのこもった詞を書く木村カエラ。メッセージと言っても、一緒に歩幅を合わせて歩いていこう!というような「共感系」ではありません。自分は先を行き、聴き手にこっちまで来い!と呼びかける「啓発系」のスタンスを取っています。
『目を閉じて 悩める君よ//なんで もろいんだ?/独りでは生きてゆけるわけないから』…これは、サビ前から盛り上がり、一気に音圧を上げるサビに突入していく部分のフレーズです。「君」に対して、自分が伝えたい言葉を言い聞かせるような雰囲気が漂っているのがわかるかと思います。
その前のメロでは『問いただしたよ でもちゃらけてばっかり』など、何かを独り抱え込んでいるのにそれを明かそうとしない「君」に、少し苛立っているフシも見えます。それでも、『つないでいたいんだ YOU』と呼びかける。そこには「君とつながっていたい」という自分の望みじゃなく、「YOU」と入っているように、「君のために絆を保っていたい」というような、あくまでも相手への気持ちが表れているように感じます。
自分のことを歌わず、相手へ届けたいことだけをひたすら歌に込める。これが、彼女の言葉から感じる「力強さ」になっているのかなと。
サウンドは、リズミカルなギターに乗せて軽快に歌われるメロ部分と、音圧を一気に上げてキャッチーに歌われるサビ部分、ふたつを併せ持っています。おそらく彼女に求められている「オシャレさ」も取り入れつつ、また多くの人の耳を引くようなポップさも持ちつつ、そして言葉は彼女自身が伝えたいこと…このバランスは、今回実にうまくいっているんじゃないでしょうか。前回の「BEAT」では、メッセージそのものはやはり生き生きしていましたが、曲そのものがストイックすぎたかなという気もしていたので。
木村カエラ
コメント(0)| Track back(0) | 2006年02月25日
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