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現代ポップス考。(移転しました)

ナナムジカ「くるりくるり」
      

くるりくるり

ワーナーミュージック・ジャパン
ナナムジカ, 西島梢, 243

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<基本的なメッセージを飾り立てる「哀愁」「和風」「輪廻転生」>

 これがデビュー2作目のシングルというナナムジカ、ドラマ主題歌になったこともあるのかスマッシュヒットしました。
 イントロとか全体的に和風なテイストになっていますが、それでも一時期の和風ブームよりはぐっとポップというか…『月にミタマが宿り』とかそれっぽい言葉をちりばめつつも、親しみやすい雰囲気になっている感じ。

 あ、こんな暗い曲を「親しみやすい」とはどういうことだ!?なんて言われるかもですが、あくまでも「耳が向きやすい」ということです。確かに哀愁調のメロディですが、その「哀愁」「暗さ」がわかりやすく提示されているから、聴き手側も「あ、なんか哀愁漂っているなあ」とか「暗い雰囲気だなあ」とパッと聴きで感じるわけで。元ちとせ柴咲コウ一青窈あたりだと、なんというかもっと深く狭い、難解さがある感じだったような気がするんですが、このナナムジカの場合はあんまりそういうのは感じられないなあと。
 どっちがいいってこともないですが、そのわかりやすい哀愁調のなか、サビの入りに『くるりくるり』と持ってきたのは非常にキャッチーで、持ち前の方向性を生かしたものだよなあと。

 で、実は内容はそこまでどん底というわけではなく。『僕は君の その存在を/失くしてはじめて知らされるだろう』というのは一見絶望を歌っているようですが、今は別に「失くした」ってことでもないともとれます。いなくなったらヤバイな、と思ったってなのか。あるいは一人称「僕」の外側、神の視点から何か語っているかのようでもありますが。

 それと、『自分らしい生き方』とか『君の命は/悲しみ乗り越えて力になる』あたりは前向きなメッセージ。ここだけ抜き出せば、スポーツドリンクのCMタイアップでも行けそう。暗い曲調や和風なイメージはあくまでも飾りで、本質はその方向ではなく、実は普通の歌とそれほど変わりないのです。
 ただ『くるりくるり 命は廻る/いろんな愛を残して廻る』だけはなかなかヘビーです。廻る中では成就されなかった愛、打ち捨てられた愛もいっぱいあって、そういう残骸もまたくりくるり廻っている…そう考えると悲しいというか、怖いというか。そんな気分になりました。

ナナムジカ

コメント(0)| Track back(0) | 2006年04月26日

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