 | 夏の夢/好きです、好きです
徳間ジャパンコミュニケーションズ
リュ・シウォン, 田中はなの, 小倉泰治, 小竹正人, PIPELINE PROJECT, 佐藤晶
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<作りこみまくりな雰囲気と、静かに歌われる激情に見る「韓流」の極端さ>
紹介するのは一年前の「桜」以来です。曲調は、徹底的に叙情的な雰囲気を作り上げようとしていて、これは「韓流」の音楽全般に言えることで、Kとか東方神起とか、ことごとく情感がこもりまくりの楽曲をリリースしています。
日本の男性アーティストのミディアムバラード業界は、最近めっきりR&B色が強く、もっとさらっとしたものが多かったように感じます。それに対し、「韓流」勢は、もっとあからさまな感情表現が多く、また「色気」を強く醸し出すところがあるなあ、と感じていまして。俳優界でもそんな感じですよね、なんとなく。
日本だと、哀愁とか切なさとかといっても、CHEMISTRYにしろゴスペラーズにしろ、スタンス的には「君のそばに僕がいる」くらいの、非常に健全なものだったなーと、「韓流」を前にすると感じます。平井堅「思いがかさなるその前に・・・」なんかはけっこう男の色気みたいなものもありましたが、これもかなり内容としてはプラトニックですし。ここまで叙情的なもの、濃い感情表現をしてくるタイプはあんまりなかったわけで。
この「夏の夢」にしても、詞にはないんですけど、やりすぎなくらいの濡れたギターとか、ちょっと微妙な発音とかから、えもいわれぬ色気が漂ってくる感じがします。
語られる内容は、ひたすらに過ぎ去った恋への想い。最後の『誰よりも愛している/幸せになるように』にすべて集約されていますが、離れた後もただ相手の幸せを願っている、というわけですね。
『奏でたい 夏の夢』とあるこの「夏の夢」とは、『二人歩く浜辺』と描かれるような幸せだった日々の思い出のことでしょう。過ぎ去った恋を思い出して生きていたい!と宣言しているようなもので、ここからは今でなく過去を生きることになんのためらいも感じられません。すごいわ。こういう、静かな曲調にもかかわらずかなり思い込みの強い感情を歌っているあたり、やっぱりどうしても「韓流」を感じちゃうんですよね。意識しすぎでしょうか。
今のJ-POPの本流だと、このテのシチュエーションは男女限らず「君を思い出すときもあるけど、また会いたかったりもするけど、思い出を大切にしつつ一人で強く生きていくよ」みたいな両取りの成長譚なのですね。そこから大きく針が振り切れている今作みたいなのはけっこう貴重で、面白いなあと思ったり。
リュ・シウォン
コメント(0)| Track back(0) | 2006年06月22日
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