 | 人間じゃろうが!/さよならの唄・・・。
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清木場俊介
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<ドラマティックに語られるメッセージを、これからさらに掘り下げられれば>
EXILEボーカル・清木場俊介がユニット脱退、メンバーとして最後のアルバムと同時にソロシングルをリリースしました。まあ在籍時からシングルのカップリングに個人名で曲を歌っていたり、すでにソロアルバム出したりしていたので、そういった個人を出していく欲求が抑えきれなくなった、というところでしょうか。
今回のこの曲を聴くと、そんな思いを抱かされます。
「〜していようが」と、良くも悪くも酸いも甘いもさまざまな人間のあり方を繰り返し、そしてどんな属性であっても『僕らは皆同じ人間だ。』…ただひたすらに、感情をむき出しにしながらこのメッセージが強く強く叫ばれています。いわゆる「勝ち組」「負け組」といったような格差/差異を真っ向から否定し、『それでも/分け合いながら/生きれたらいい』とまっすぐな言葉を投げかける。それは歌うと言うより叫びに近いようにも思えます。おそらく『僕が全てこの唄に乗せるから!』というフレーズは、本人は間違いなく本気で心から言っているんだろう、と。
EXILEよりもずいぶんと泥臭い、地にまみれたキャラクターになっていますが、本人としてはまさにそんな、綺麗に取り繕うのではなく汚れても本心をむき出しにしていたい、そんな思いがあるんだなと感じます。
曲にしても、フォークっぽい語りの雰囲気があったりして、生の言葉を吐き出すかのような雰囲気を出したいんだろうなあと推測。ただストリングスが入ったりアレンジがいろいろ変化に富んでいたり、直球勝負にしてはやや手が込んでいる感もします。
またこの歌(「唄」といったほうがいいのでしょうか)の「誰もが同じ人間だ」と力強く宣言、その理想は確かにとても崇高なもので、高らかに拳を突き上げて叫ばれても恥じないだけのメッセージではあります。が、あくまでもそれは「入り口」であって。
みんな同じ人間同士だ、それはわかります。でもそれがどうしたのか?同じならどうするのか?という点については、『分け合いながら/生きれたらいい』とだけ示されています。これは願望であって、じゃあ「分け合う」にはどうすればいいか、どう考えればいいか、というビジョンをこの詞は持っていないわけです。
「誰もが同じ人間だ」というシンプルな考え、そのものはいいです。今回はそこをクローズアップし、ひたすらに強く主張することで大きなうねりを作り出すことはできています。ただ『全てをこの唄に乗せる』ことを理想とするのであれば、ちょっと突き詰めが足りないかなという感触。そこまでシンプルさ生の雰囲気に徹していない盛り上がる曲と相まって、一人で理想論を思い描いて盛り上がってしまっているような受け取り方もされかねません。魂を込めて歌うシンガーソングライターとしてやっていきたいのであれば、本気で泥にまみれる覚悟があるならば、理想を夢想しているままでは物足りないところです。
「誰もが同じだ」はスタートライン。自分の言葉を振り絞って歌っていきたいのだとすれば、ぜひともみんなが分け合いながら暮らすためにはどうすればいいのか、「その先」を見据えて歌っていってほしいなあ、と。
清木場俊介
コメント(2)| Track back(0) | 2006年06月17日
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