J-POPヒットチャート歌詞分析ブログ

現代ポップス考。(移転しました)

コブクロ「桜」
      

桜(通常盤)
ワーナーミュージック・ジャパン
コブクロ, 小渕健太郎, 黒田俊介, 21STREETリスナーの皆さん

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<花の儚さを強調しつつその強さも描く、話題性たっぷりのバラード>

 前作「ここにしか咲かない花」のロングヒットで一躍メジャーになったコブクロ、新曲は結成のきっかけになったというデュオの原点となるバラードです。
 ここで秘蔵の一曲を持ってくるあたり、しっかり考えてるなあ、と思ったのは自分だけじゃないはず。バラードというのはその性質上、話題を生めるかどうかで売れ行きが決まってくるものだという側面があるわけで。
(以前平井堅「瞳をとじて」でバラード論を書いたので、詳しくはそちらで。これ参照するのひさしぶりだなあ)
 はじめてヒットを飛ばして、セールス的に考えればこれからの立ち位置を固めるべき現時点において、「昔から暖めていた曲」をリリースというのは、ベストな選択といえるでしょう。
 しかも、「この時期に桜?」という聴き手の意表をつく時期設定もポイントですよね。春に出してたら、ここ数年の「桜」ブームのせいで埋もれてしまったかもしれませんし。なんでも、1998年9月に作ったということで、その一連の桜ブームよりも歴史は古いわけですね。
 いずれにせよ、「永遠にともに」のときから感じてましたが、したたかな人たちだなあと。


 内容ですが、実は「桜」に限らず、どちらかというと野に咲く花全般についてをテーマにしているような感じですね。『名もない花』『儚く揺れる 一輪花』とか明らかに桜じゃないですし。あれれ?

 ええと、ちょっと回り道。
 なぜ「桜」が歌に多く使われるかというと、これはやぱり「儚さ」のイメージなんでしょうね。淡い色、散るがゆえの美しさ、みたいなところに日本人は惹かれるわけですから。春になると咲いて散っていく=巡る季節=時間の流れの象徴、という部分もあるでしょうね。
 で、この曲は『桜の花びら散るたびに/届かぬ思いがまたひとつ』というフレーズのみで桜を使っているので、やっぱり世の「儚さ」の比喩だと考えられます。

 で、そんな桜の儚いイメージに対する形で、野に咲く花全般の「強さ」が書かれているように感じました。おしなべて花は散ってしまったり、『実のならない花も 蕾のまま散る花も』あるなかで、でも『アスファルト押しのけて』という強さもある、その強さも持って生きていこう、というメッセージなのかなと思うことにしました。

 サビのメロディの裏で響いているコーラスが印象的ですね。で、最後の最後だけそこがストリングスになり、メロディを二人で歌っています。こういうのは結成当時の路上弾き語り時代ではできなかったアレンジですよね。その当時からこの曲を聴いていた長いファン、そして本人たちにとっても感無量なのではないでしょうか。

コブクロ

コメント(2)| Track back(0) | 2006年01月02日

東京事変「修羅場」
      

修羅場

東芝EMI
東京事変, 椎名林檎, ネッド・ドヒニー

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<やや内にも向かった演奏、矛盾を含む強い感情、じわじわと迫りくる「情念」の空間>

 相変わらずの林檎テイストが満々ですが、それでもやっぱりメンバーが変わったことによって、確実に音が変わっている部分があるなあと。今までの東京事変、「群青日和」「遭難」とかは、とにかくわーっと各自突っ走る、衝動的な面が濃かったように感じていたのが、この曲ではそれがだいぶ抑えられている風だなあと。や、もちろん個人個人の音は相変わらず鋭いですし、お互いを刺激しあってもいるんですが、それがどどっと押し寄せるように迫ってくるのではなく、背後に潜ませにおわせている感じというか。
 新メンバーの浮雲・伊澤一葉ご両人の顔見せの意図なのか、それぞれギター・キーボードソロが割り振られているんですけれども、明らかに感情がこもったプレイでありつつも、過剰さはないですよね。クールさ、クレバーさを感じさせるなと。次のアルバムが「大人(アダルト)」なのも、なるほどなあ…と。

 まあ、そんなところもありつつ、椎名林檎の歌詞世界は相変わらずでありつつで、今回の曲は「情念」を強く感じさせるなあというのが率直な感想です。表にはそれほど出さないけれども、奥では強い感情が渦巻いている…みたいな。
 そしてその「情念」は、「相手を好きになる/想い悩む・苦しむ」「相手を忘れる・失う/楽になる」の狭間で逡巡する感情…と読めるかなと。前二作までと同じく、アンビバレントを内包した思いですね。「貴方」を愛するが故に傷ついてしまう、逆に言えばそれだけ激しい自分の感情に振り回されていると見られます。
 理性では『一層この侭通わないとて構わない』『揺れては末(おわり)』『是以上識りたくなどない』と、「貴方」から遠ざかろうとしている、あるいは自分自身に言い聞かせようとしているようです。しかし、本心では、そんなことはできないわけですね。『何方か(だれか)に会えば記憶を奪取まれよう(ぬすまれよう)/喉を使えば貴方が零れ出で溢れよう』…ここは、誰かに口を開けば「あなた」のことばかりを話してしまう、ということなのかなと。

 今回は前二作に比べるとなかなか難解で、これ以上踏み込むともうそれは個人の主観に過ぎなくなりそうなので、ここまで。また他にも、心中の歌だとか、「貴方」には別の想い人がいるとか、そういう解釈もできるかなーと。そっちのほうが「修羅場」って感じですし。
 ま、でも根本にあるのは「貴方」への想いが募りすぎて苦しんでいる、というところで間違いないかなと。シンプルな感情のはずなのに、どこまでも複雑に膨らみねじ曲がり混沌としていく胸の内、そういう「情念」を表現したいがために、椎名林檎の世界はこういう小難しい表現方法になるのかなあ、とちょっと思いました。

東京事変
椎名林檎

コメント(0)| Track back(0) | 2006年01月02日

                 

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淡々とダークな作風は、
2007年も健在の模様。
今回も、決して取り乱すことなく
ドロドロの本音を聴かせてくれます。


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「to U」のソロ版も入っているけど、
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メレンゲ
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