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レミオロメン「南風」
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レミオロメンの曲は「あったかい」なあ、と。
自分は、彼らのバンド名の由来さえ知らない、シングルを数曲程度聴いたことがあるだけの不勉強者なのです。でも、疾走感のあった「モラトリアム」でもそうだったし、「アカシア」もそうだったし、毎回、平均温度の高い音楽だなあという感覚を受けます。
今回の「南風」でもそうでして。『木枯らしと枯れ葉の舞』とあり、『南風はどこだろう? 君は探す』とあるように、おそらく季節設定は「冬」のはずなんですよ。でも、全然そんな感じがしなくて。『日だまりの中』みたいな、あったかいイメージばかりが伝わってくるんですよね。
これはもう、「ストリングスが大胆に鳴っているから」とかだけでは説明できないものがあるのだと思います。音の作り方、声の質、詞世界、バンドの持つ雰囲気がそうさせているのだ、と自分には感じられます。
これは非常に大きな特徴であり、魅力なのだろうと。冷たくもなく、熱すぎもせず、「あったかい」音を安定して出せるバンドって、他になかなかないですよ。思いつくのは最近のスピッツくらいですか。や、引き締まった冷たい音も、ハードで魂をぶつけるような熱い音ももちろんいいんですが、ポップでホッとする「あったかい」バンドってそんなに多くなくて、貴重だよなあ、と言いたいのです。
最近「想い出がいっぱい」や「青春の影」、「あの素晴らしい愛をもう一度」など、カバーが多いじゃないですか。これらって、みな「あたたかい」歌だと思うんですよ。ハシリの島谷ひとみ「亜麻色の髪の乙女」からしてそうでしたし、っていうか懐メロって、全体としてけっこう「あったかい」印象ありません?グループサウンズの時代なんか、特に。
レミオロメンが人気を勝ち得てきたのは、こうした懐メロのリメイクが受け入れられるのと同じく、「あたたかさ」ある雰囲気に惹かれ、求める人が多いのでは?などという仮説を立ち上げてみたり。
レミオロメン
コメント(2)| Track back(0) | 2005年03月28日
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ROSSO「バニラ」
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元THEE MICHEELE GUN ELEPHANTのチバユウスケ、元BLANKEY JET CITYの照井利幸の牽引するバンドROSSOです。TMGEはどこか一本調子な気がしてあんまり好きでなく、BJCは浅井健一の世界観が好きだったので、あんまり今まで食指が動かなかったのですが、前作「1000のタンバリン」の歌詞を見る機会があって、その詞のビビッドさに惹かれたんですね。はい。
今作はビビッドというよりは、ヒリヒリするような白-灰-黒の無彩色性が際立っています。この印象には、かなり音の影響もあるかと思いますが。
個人的には、YOSHII LOVINSON「SWEET CANDY RAIN」にどこか似た、冬の色味のない街の景色を思い起こさせる世界観かなと。
こういう断片的なイメージの詞に解釈を付けるのは野暮なものですが、『あなたは私の天使なんだから/どこに飛んでったっていいの』『アスファルトに落ちた瞬間』辺りを見ると、そういう歌なのかなーと考えてしまいます。
また、歌詞全文を通すとすさんでいるような単語が多くを占める中で、咲いているのを見たことがあるかと(どこか無邪気に)尋ねてくる『ブラック・ベリーに ピンクの花』。あるいは「あの娘」に関係する『バニラ・アイス』『天使』。これらのフレーズに漂っている「穢れなさ、無垢さ」には、注目するべき意味が込められている表現なんじゃないかと思います。
音に関しては言うことないです。長いイントロには匂い立つ気迫がありますし、触れたら切れそうな鋭さもぐっと来ます。チバユウスケのがなるわれる絶叫はちょっと苦手だったんですが、この曲はこういう凄味のあるボーカルでないと醒めちゃうよなあと、つくづく。
ROSSO
コメント(0)| Track back(0) | 2005年03月19日
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山下達郎「FOREVER MINE」
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 | FOREVER MINE/MIDAS TOUCH 山下達郎, 服部克久 ワーナーミュージック・ジャパン
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今更ながら、いい声です。『絹の雨に濡れながら』と歌う、その声がまさに絹のように細やかさで、しっとりと濡れていますね。
ラブソングって、「切ない想い」を表現して共感を誘うものなわけで。そうすると、主人公というのは迷ったり悩んだり、弱さが強調されることが多いです。「君」が好きなのに、告白できなくて眠れなくなったりするわけです。特に近頃は、男性ボーカルでは「こんなダメな僕だけど、君を好きでいいですか」みたいな、自己卑下しがちな方向もけっこう出てきていて。
そんな中、『僕だけが あなたを愛せる/他のどんな誰より』と、きっぱりと言い切る強いメッセージ。世の中の流行なんて関係ない、とばかりの大御所ぶりを発揮しているようです。
まあ、こんないい声ならそれだけで「切なさ」を表現できてしまえるので、わざわざ「弱い僕」のスタンスでなくてもじゅうぶん情感豊かになれる、っていう強みがあるんですがね、この人には。それでも「いくじなし」だった頃を思い返したりして、「切なさ」を盛り上げることに余念がないです。
山下達郎
コメント(4)| Track back(0) | 2005年03月02日
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レミオロメン「モラトリアム」
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初登場8位。前作「アカシア」は17位で“ブレイク予備軍”と書きましたが、もうブレイクといってもよさそうですね。勢いをそのまま表したかのような、軽快な中にも力強い楽曲に仕上がっています。うん、いいですね。
立ち位置的には「ポップなロックバンド」ということでポルノグラフィティ的、今回の詞は『丁度僕なんかの様に 君なんかの様に/不完全なものが合わさって/たまに完全に見えるんだ』なんてややぶっきらぼうめに素敵なフレーズを書いたりしていて、それはちょっとミスチル的。それと、最近意外と少ない、風景的かつ空想的な鮮やかさと広がりを持つタイプの詞世界は、スピッツにも通じるものがあるんじゃないかと。
いろいろ既存の名前を挙げましたが、あくまでも似ていると感じるのは要素の段階で、結局のところ彼らは完全に独自のバンドになっていると思います。「3月9日」「アカシア」そしてこの「モラトリアム」と、曲調も詞のキャラクターもとても自由に変えてきているので、かなりポテンシャルのある人たちじゃないかなあとも。
勢いにのってどんどん次へ次へとなだれ込む曲構成の上で、あれやこれやとさまざまなことをイメージし考えて、最終的に行き着くのが、『それでも僕ら近づきたくて』という、どうしようもなく込み上げてくる感情です。
もがいてもがいて、ひたすらもがいて。ようやく「僕」と「君」がうまくいくようになって、『僕ら未来を探すよ』と宣言するに至るまで。その、二人手を取って進みだすまでの試行錯誤が、つまりタイトルの「モラトリアム(猶予期間)」の示すところなのかなあと。すごく、ああでもないこうでもないって、いろんな方向に広がっている感じがします。
モラトリアムって否定的な意味で使われがちな単語ですが、ポップで激しいサウンドもあって、とても肯定的な語り方をしているように思います。近づきあうために悩みもがいているのに、曲は開放的で、あったかい雰囲気があって。これはきっと、バンドの持ち味なんでしょうね。
メロディラインは「アカシア」でも書いたようにあんまり好きなタイプじゃないのですけど、それでもこの畳み掛けには揺さぶられますね。
Bメロの作りがさりげなくうまくて、その部分の頭はマイナーで始まっているのに、もう一度その頭の旋律を繰り返すときにはメジャーに変わってるんですね。一度目と二度目でコード進行が違っていて、一度目→収束、二度目→広がってサビへ思いっきり突入、とうまいこと分かれるようになっています。
あとは、この曲で初めて彼らの存在を知ったリスナーが「タイトル」と「バンド名」を逆に覚えたりとかしなければ、この先第一線で活躍するようになるんじゃないでしょうか。
きっと一人二人はいると思いますが。
レミオロメン
コメント(1)| Track back(0) | 2005年02月12日
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L'Arc〜en〜Ciel「Killing Me」
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カップリングが、メンバーのパート交代したP'UNK〜EN〜CIELで、自らの「Round and Round」をセルフカバー、と言っていいのかな?しかも、 feat.P'UNK 青木 ということで、お笑い芸人青木さやかを本気でフューチャリングしてます。単純に効果音としてとらえればなかなか適切な使い方をしていて、それが逆にウケます。一番の笑えるポイントは、ベースが常識的で節度あることなんですけどね。
と遊び心が満載ですが、しかしメインである「Killing Me」はストレートなサウンドに仕上がっています。物騒なタイトルですが、山手線の映像広告によると「You're Killing Me」で「君にまいってしまった」という意味だそうで。
というわけで、詞の内容はフォーリンラブな感じ。ただし、タイトルでもあえてKillなんて単語を使っているように、決してハッピーで明るいだけにしないのがラルク。『胸の風穴』『壊れそうなくらい/甘く接吻て(くちづけて)』など、「君」のためにすっかりイカレてしまった、ダメにさせられた、という書き方をしています。気だるく耽美的な雰囲気の『Broken Time』というコーラスも、実にらしい作り方。
疾走感あるサウンドも、すっかり堂に入ったものです。
活動再開後はtetsu曲が続いていましたが、今回はhydeで、彼の持ち味である独特のメロディが出ていますね。というかこの人、tetsuやkenに比べると実はけっこうパターンが少ないので、似ているだけだとも言えるのですが、まあバンド全体でのサウンドメイクに幅があるので、マンネリではなく「持ち味」として響かせられているように思います。
とは言え、自分の好みからするとちょっとストレートかなー。前回の「自由への招待」よりはずっと病んでますけど。一本まっすぐ突き抜けているのもそれはそれで悪くはないですが、イメージを広げさせられる曲作りでは敵がいないバンドだと考えているので、そっちの方に期待してしまいます。
L'Arc〜en〜Ciel
コメント(0)| Track back(0) | 2005年02月08日
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YOSHII LOVINSON「CALL ME」
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言葉の端々にも、独特の歌謡曲的な味を持つメロディラインにも、全体として暗さ/陰気さが漂っているのに、『オレでよけりゃ必要としてくれ』の一言が、なぜか無性に聴く側を揺さぶってきます。
詞をそのままに読み下すなら、主人公は、電話を待つ男。『今日も開かない/折り畳みの真実が虚しい』とあることから、おそらくは携帯の着信を待っているのに一向にかかってこない、という状況のようです。
そうすると、『電話一本でいつでも呼んでくれ』というメッセージは、いつまでも呼ばれない現実に対する悲痛な叫びだともとれるはずなのです。が、そんな雰囲気はありません。もっと淡々として、動かずに待ち続けている印象があります。
世の中を悲観的に見つめ考えつつも、どこか「悟って」いるような姿勢。いや、「悟る」という表現は正しくないですね。「覚悟を決めている」と言うべきでしょうか。空じゃなく心がどんよりしているし、『このままでいいとは思わない』けど、『何年過ぎても同じさ』と考えている。電話だってぜんぜんかかっても来ない、だけど、それでも自分は電話が来るのを待ち続ける。必要とされれば、いつでも出向く。そうやって生きていく、という、はっきりとした決意の強さを感じさせてきます。
自分や社会の闇をはっきりと見つめ、それでいて、遠くのほうに離れている光も諦めず見つめている。過剰に嘆いたり、希望を見出そうとしたりせずに、ただひたすら静かに動くべき時を待っている。
ソロ活動開始してからのYOSHII LOVINSONは、はっきりとその立ち位置を定めているように思います。そう考えれば、1stアルバムのタイトルが「at the BLACK HOLE」なのも、こじつけかもしれないですが、象徴的に思えます。
YOSHII LOVINSON
吉井和哉
コメント(0)| Track back(0) | 2005年02月07日
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ロードオブメジャー「心絵」
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ずいぶんと久しぶりの登場です。
久しぶりだからといって、何が変わっているわけでもなく、「THIS IS 青春パンク」といった、まさにど真ん中な一曲になってます。
だいたいここロードオブメジャーと175Rが、いわゆる自分の中で考えている「青春パンク」の、体現者にして立役者で。
・テンションコード(7thなど)をほとんど使わないシンプルなコード進行
・歪みやねじれのないストレートなギター
・抜けのいいハイトーンボーカル
・高速テンポ
・健全に夢を追いかけたり君が好きだったりする、直球勝負の詞
このあたりの両者に共通して見られる特徴が、「青春パンク」の核心部を形作っているように思うのです。まあイナゴとROMでも、また、それなりに違うわけですが。
でもなんだかんだ言って、一大ムーブメントのようだった「青春パンク」ですが、案外この二者のほかに思い浮かぶ名前がないんですよね。ぱっと他に出てこない。ガガガSPはまたちょっと違うし、藍坊主とかってたぶん一般知名度ないでしょうし。
そう考えてみると、90年代の小室系とかビジュアル系とかのムーブメントよりも、遥かに規模の小さなものだったってことなんでしょうか。このROMだってもう出てこないのかと思ってましたし。
ただ、アマチュアレベルだと、きっと上記のような特徴を備えたフォロワーがごろごろしてそうなところではありますけどね。
なんだか曲単体とはかけ離れた考察をしてしまいましたが、しかしこの曲単体だと、語ることがなくて。タイトルは「心得」をもじってるんだ、と実は変換してみるまで気づかなかったんですが、人生を絵に置き換えての『描きかけの今』『完成の 見えない絵を』という表現も、目新しいわけでもなんでもなく、昔ながらの王道って感じですし。
(ちなみにテーマが「花」ならば「花開く今」「どんな色に咲くのか」、そして「道」とかなら「踏み出した今」「どこへ続くのか知らない」みたいになるんでしょうね)
ノリの良さ、シンプルな旋律と詞、かなりハイトーンで叫ぶボーカル、そういうのは決して嫌いではないのです、が、やっぱり同じ色のを何曲もだされてもなあ、というのが正直な印象。一年二ヶ月ぶりに出てきたのに、変化らしい変化なし。バンドって、成長が見えてこそ、追いかけようって思えるもんじゃないですかねー。
ロードオブメジャー
コメント(10)| Track back(0) | 2004年12月28日
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RIP SLYME「黄昏サラウンド」
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リップは、自分の知っているヒップホップグループの中で唯一、浮遊感ある楽曲を作り出してくるグループだなあと。決してベタッとせず、サラッと、ふわふわとした雰囲気が、わざとらしくなく自然にかもし出されていて。きっとこれはRIP SLYMEというグループから切って離せないものなんだろうなと思うわけです。
で、この浮遊感が、陽性というか楽しげな方向に傾くと前回の 「GALAXY」みたいなお遊び要素の強い曲が生まれるし、陰性に入ると今回のような、気だるくふさぎがちな曲になるんだろうなあ、と。
まあこういう種の、ドロドロはしてないけど暗め、ってな曲は好物でして。
まさに「夕暮れ」じゃあなくて「黄昏」っていう色彩が当てはまるトラックですよね。物憂げなギターはもちろん、旋律はほとんど和音の根音で締められたりはしないためにまとまってしまう感じが薄らいでいるし、穏やかにマイナーへと移り変わっていくコード進行のループとかも、太陽が沈んだ後の、景色が輪郭を失ってゆっくり闇に溶けていくあの感じが出てますね。
で、景色だけでなく、そこに合わせて描かれる感情もまたダウナー気味。基本的には夜になってみんなで集まって・・・という内容なわけで、それだけならケツメイシ「君にBUMP」と同じ状況のはずなのに、テンションはもう正反対。『別にここにいたいわけじゃないんだ/ただなんとなくいるんだ/理由はないんだ』と、なんとなく流されるままの日常を写しこんでいます。
特に『なんでこのままじゃいられないんだろう?』『君といたいだけ』というような、変化をこばむ姿勢が見て取れます。居心地のいい夜と『不愉快な朝の色』を何度も繰り返しつつ、気分はずっと「黄昏」のまま、抜け出そうとせずにぼんやりと過ごしていくだけ、という。
なんとなく憂鬱になる時って、こんな感じですよね。特に落ち込む理由があるってわけじゃないためにむしろ、立ち直るきっかけをつかめずに、ずるずるふさぎ込んだままになってしまったりとかして。
まあそういう時ってのは、変に気張って元気を出そうとするよりは、この「黄昏サラウンド」みたいな曲を聴いて、軽い憂鬱に浸ってみるほうが適切かもしれません。
にしてもMCはことごとく声が細いのに、なんだかんだいっても聴けばリップだとわかるんですよね。これはちゃんと個性あるからなのかなあ。とにかく、薄めでも押し付けがましくないから心地よいというのはありますかね。
RIP SLYME
コメント(0)| Track back(0) | 2004年10月29日
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RAG FAIR「君でなければ」
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歌詞がちょっとばかり古風な印象だなあと思ったら、財津和夫作詞作曲なのですね。なるほど、だから『ぼくと君だけの 思い出のシアター』みたいな言い回しが出てくるわけですね。なんだか納得。いや、印象だけであんまり根拠とかないんですが。
印象だけでしゃべってもアレなんで、根拠のある話をしましょう。
この曲、『君じゃなきゃ 君でなければ』なんて、二度の「君」のとこのリズムをただ反復させるんじゃなく二度目を三連符にすることで重みを増やし、実に効果的に「君」に呼びかけてるんですけど、その「君」からはすでに別れを告げられている状況なんですよね。だからすごく未練がましい歌、なはずなんですけど、あんまりそうは響いてきません。曲調が爽やかで明るいためでしょうね。
ここで、財津和夫のチューリップ時代の名曲「サボテンの花」や「心の旅」という名曲もまた、別れを歌っているのにあんまり湿っぽくなかったことが思い起こされてきます。むしろ愛が実った内容の「青春の影」のほうが、こっちも相当爽やかですけどまだ陰りが見えますし。まあこの辺の有名どころしか知らないんであんまりどうこうとは言いにくいですけど、明るい曲調に別れの心情を乗せることで、独特の情緒をかもしだすのが得意なんだろうなあと思うわけです。
で、そうした曲をRAG FAIRに提供したというのは、なかなか相性がよかったかと。明るめで健全なイメージありますし、コーラスという形態も影響してるんでしょうけど、うじうじしているわけじゃなく切々と忘れられない想いを歌い上げる、という微妙なバランスに、うまくはまっているかなと。EXILEとかが歌っていたらたぶんあんまりよく聴こえないと想像します。まあ相性なんですけどね。
サビ直前の教会音楽風なとことか、好きです。コーラスワークっていいですよね、メロディに呼応して、裏で柔らかく和音を移り変わらせていって。もちろん聴かせる側もそこがウリなわけで力が入ってるんでしょうけど、ただちょっと間奏のとことか、ピアノと相まって、わーっと高まりすぎでないですかね。まるでアウトロみたいで、そのままフェードアウトして行きそうな感じです。出来自体はいいんですけどねえ。
RAG FAIR
コメント(0)| Track back(0) | 2004年10月07日
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山崎まさよし「ビー玉望遠鏡」
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弾みのあるリズム、楽しげでファンキーなサウンド、そして原風景のような真夏過ぎの景色。どれをとっても、実に山崎まさよしという歌い手にマッチしていて、心地よく浸れます。こう、ざわざわと心が浮き立つような夏の側面を、鮮やかに切り取って見せてくれたというか。
リズミカルな箇所と伸びやかな高音部分とが、かなり頻繁に展開していき、詞のほうもすべてのフレーズに、夏を印象付ける言葉が織り込まれ、と、かなり畳みかけが激しいです。それでもぽっかりと空いた穴のような青い空、といった抜けのよさも失ってないし、『汗ばんだシャツの中の下心』『細いうなじに 我を忘れそう』と、官能方面もカバーしてある充実ぶり。
暑さの盛りを過ぎた今の時期の晴れた午後に、なんにも考えず聴くには、最適ではないでしょうか。
山崎まさよし
コメント(0)| Track back(0) | 2004年09月15日
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