J-POPヒットチャート歌詞分析ブログ

現代ポップス考。(移転しました)

一青窈「指切り」
      

指切り

コロムビアミュージックエンタテインメント
一青窈, 小林武史, 富田素弘, 山内薫, 森安信夫

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<大人になり離れてからも互いに変わらず想い続ける、幼くも強い「絆」>

 いわゆる「ハナミズキ」「影踏み」「かざぐるま」といったいかにも「一青窈的な歌」とは一線を画した、スイング感のあるリズミカルな3拍子。ピアノではなくギターやホーンセクションが響く、どこか哀愁や陰影がありながらもアッパーなナンバーになっています。
 今回は、ミスチルをはじめ数多の方面で活躍している小林武史のプロデュース。曲も彼が作ったということでして、MY LITTLE LOVERやSalyuに通ずるちょっとした不思議な和音のアクセントもありつつも、基本的には一青窈らしさの範疇ですかね。

 『ほんとはこわいし 指切りしてもないし』と言いつつ『好きでした/指切りでした』。…相変わらず人間関係と時制が入り混じり、ひとつの明確な物語を生成するのが困難な歌詞ですが、この一見矛盾しているようなタイトルワードに注目して、ひとつの見解をまとめてみたいと思います。他の解釈もじゅうぶんできると考えられますが…

 いわゆる「指切り」というのは、「約束」あるいは「誓い」の一種であるわけです。だけどその名前どおり、お互いの指を絡めあわせる、いわば身体的な儀式を伴うものであり、そのぶん「言葉だけの約束よりもずっと強い契約である」と言うことができるかなと。で、指を絡めるなんてことはオトナはそうやらないので、「子供っぽい」というイメージも一方ではあります。ただ「約束」ではなく「指切り」という単語を持ち出したのは、身体的なイメージを伴う言葉自体の持つ生々しさや、幼い頃に強く取り交わしたという大きな「絆」とか「縁」といったものを意識させたかったからなのではないでしょうか。
 以上を踏まえて想像したのは、こういう物語です。…幼い頃一緒だった二人は、この先も一緒だということを実際には「指切りしてもない」けれど、でもお互いに心の中ではそう思っていた。だから『果たせずに終わらせた恋でした』と離れ離れになってしまっている今も『好きでした/指切りでした』と想い続けあっている。月日が経つとともに自分の気持ちが、そして相手の気持ちが変わってしまわないか不安になるなか、『言葉より想うより/会いにゆくから』と再会を願い、(今でも)『愛してますか』と相手に呼びかける…

 この人はどうも「昔からの縁」を描く傾向にあります。それは単純に幼なじみへの恋心やノスタルジーを煽るというのではなく(そうした効果も考えているフシがありますが)恋愛にとどまらない人間同士のつながりが、時代世代を経て保たれていく…といったような、大きな視点があるように思います。

一青窈

コメント(0)| Track back(0) | 2006年01月29日

浜崎あゆみ「Bold&Delicious」
      

Bold & Delicious/Pride

エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
浜崎あゆみ, ayumi hamasaki, CMJK, Koji Morimoto, KZB, M.O.R, tasuku, Heigo Tani

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<インパクト大、他の誰も真似できない境地へ突っ走る強気の攻め>

 いきなりの「yayayaya gagagaga dadadada wowowowo」のインパクトがびっくりです。えらくまた思い切った曲を出したなーと。ハンドクラップ、力強いコーラスと、イメージ的にはQUEEN「WE WILL ROCK YOU」を意識している感じですね。音楽全体の作りも、ぐっと洋楽的です。

 や、個人的には面白くていいですね。これくらいハジけてこそ『大胆すぎるかなって位がちょうどいい』という言葉に説得力が出てくるわけですし。言ってること自体は、彼女の今までのエール系楽曲とそう大差ないと感じるんですが、『一番さむい』『意味不明』などなど、超強気な言い方が新鮮に響いてきます。

 こういうグイグイ引っ張っていける曲を歌ってサマになるキャラクターは、やっぱり今は浜崎あゆみ以外にはちょっといないよなあと思わされました。他にこの歌を歌ってサマになる人が思いつきません。
 というわけで邦楽シーン的にはとても面白い曲だと思うのですが、ただ、ファンの方には置いていかれた感のある人もいるだろうなと。今までに比べてあんまりにも奇抜だったり、コーラス多用で本人があんまり歌っていなかったり。確かにすでにほぼイメージの固まっている現在を考えると、こういう曲を出すんならもっと早い段階で出しておけばよかったのにというのはあります。あと、『ならいっそ叫んで〜』のところは、本人先+コーラス後、というほうがいいんじゃないか?とか。
 そしてアルバムの先行シングルとしてコレは、さすがに冒険すぎでは…とも思っちゃいました。「HEAVEN」と順番逆だったら、納得いくし、アルバムセールスも少々変わってきたんじゃないかなと思ったり…

 ま、なんにせよチャレンジ意欲はまだ衰えていないということを感じました。その点はかなり評価させてもらいたいところです。

浜崎あゆみ

コメント(0)| Track back(0) | 2006年01月22日

Berryz工房「ギャグ100回分愛してください」
      

ギャグ100回分愛してください

アップフロントワークス(ピッコロタウン)
Berryz工房, つんく, 高橋諭一, Berryz工房&矢口真里, 小西貴雄

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<「面白いひと」を求める女の子の恋心>

 ハロプロの最年少ユニット、Berryz工房の新曲は、初めの頃のミニモニ。とかそのあたりの感じに近い、アイドル系ガールポップになっています。こっちは人数が多いぶん、合いの手がバラエティに富んでいて、なかなか面白いです。しかし『のにゅ。のにゅ。』とか不思議な声も入ってます。…なんだこれ。

 で、ジャケットを見ればわかるようにアニメ「ふたりはプリキュア」のテーマ曲のようです。このアニメを見る年齢層あたりに対象を絞っているんなら、だいぶトバしたタイトルや曲もアリなのかなあと。低年齢層にも受け入れられやすくしている、低年齢層らしくしているから『熱が出たり/変なときは/かけつけるわ』という表現になるわけで。「変なときって言い方は何だよ!」とツッコみたくもなりますが、この年頃の女の子の口語コミュニケーションとしてはこれはリアルなのかもしれません。
 でも『半年も経てば/受験生ね』なんて歌詞もありまして。Berryz工房本人たちの年齢を考えると、中学受験じゃなく高校受験ですかね。中学生になってこの曲だと、ちょっと辛いんじゃなかろうか。大丈夫なのか、そこんところは。まあアニメでは流れない部分だろうから、アニメ視聴層とは多少誤差があってもいいかもですが、でもなあ…

 まあ、幼〜小(〜中?)の女の子らしさを表現してこういうハジけ方をしているのだとすると、『一日なら ギャグを100回/好きなままで 最低70年』という相手への要求は、この年頃の女の子達が求める理想として提示しているのかなと。や、もちろんギャグ100回ってのは大ゲサなんでしょうが、でも相手に「面白さ」を求めている、ってのはきっとあるんじゃないかなと。あと、「ずっと一緒にいたい」…これはどんな場合でもそうでしょうけれど。
 『かっこよく 愛してね』『たとえ夢の/中だって/優しくして』といろんな希望があるなかで、「かっこよさ」「優しさ」と同じように、いやタイトルに抜擢されるくらい「面白さ」が相手の男の子に求めたいステータスになっている、というのは、なかなか興味深いですね。

Berryz工房

コメント(0)| Track back(0) | 2006年01月21日

BoA「抱きしめる」
      

抱きしめる

エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
BoA, Natsumi Watanabe, Kazuhiro Hara, Shoko Fujibayashi, Hitoshi Harukawa

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<一途さと母性を併せ持ち、アンバランスな魅力を醸し出す>

 前作「make a secret」で、“2作アダルティーなムードの曲が続きましたし、これはもうこの先はこっちの方向性をメインにしていく、ということでしょうね”と書きましたが、今回は以前までのBoAイメージに近いアップめなダンスナンバー。外しました。ま、こういうこともあります。
 前2作があんまりパッとしなかったので、また改めて方針を転換したのかもしれません。

 とはいえ、詞の上では実はそれほど方向が変わったというわけではないようです。「make a secret」はムーディーなオトナっぽい雰囲気に子供っぽさを残した言葉が乗っていたわけですが、今回もまた『少女じゃないけど 女じゃないの』と、純真さとオトナの魅力の狭間のアンバランスさをアピールしている、という点では共通です。
 しかし、セリフ付きとは…まただいぶ曲年齢(なんてものがあるんだか知りませんが)が下がった感があります。ラップじゃない、ほんとに普通にしゃべってる。BoA曲って、「メリクリ」なんてタイトルとか、「DO THE MOTION」のサザン歌謡っぽさとか、冷静に考えるとちょっとヘンな曲多くありません?

 『抱きしめる 弱いアナタさえ/TRUE LOVE 私には天使』。続く『どうなったって ただあなたが好き/帰る場所なら その胸』をあわせて考えれば、どんな部分も受け入れてあげたい、という「あなたに夢中」な気持ちを表しているということなんでしょう。ただ、「天使」なんて表現を使うあたり、母性愛みたいな印象も受けちゃいますね。それもまあ「真実の愛」ではあるでしょうけれど。そんな懐の広さ、「抱きしめる」と能動的な言い切りを考えると、今の時代の女性の強さを感じさせますよね。『最高に 愛しているのに』なんて言えちゃう「あなたに夢中」な歌は、やっぱり何十年前じゃ「抱きしめて」と求める言い方しか考えられなかったんじゃないかなと。

 言葉の散らかし方とか、たぶんわざとやっているんでしょうね。「夢中」でありながら力強さのある詞、メロのクールな雰囲気とキメキメなサビの曲、硬質な響きのボーカルと突然のセリフ…など、どの面でもアンバランスさを魅力として押し出しているように感じます。

BoA

コメント(0)| Track back(0) | 2006年01月18日

元ちとせ「語り継ぐこと」
      

語り継ぐこと

ERJ
元ちとせ, HUSSY_R, 常田真太郎, 上田現, John Lennon, Paul McCartney, 間宮工

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<より人間的な視点で歌われる、壮大ながらも温もりのあるメッセージ>

 結婚から出産を経て、実に「いつか風になる日」から2年半ぶりになるシングル。そんなに不在だったのか。独特の発声が印象的な伸びのある声は相変わらずで、ちょっと安心しました。

 復帰シングルだからというのもあるのか、「受け継いでいく」というのがテーマ。タイトルにもあるように、詞からは『語りべたちの物語』や『垣間見える面影』を過去から未来へと伝えていくとのメッセージですが、そのまま「歌」に当てはめて、伝統ある歌を歌い続けていく…という元ちとせ自身からのメッセージのようにも受け取ることができます。

 で、壮大さはもちろんあるんですが、産休前と比べて、どことなく「人界に降りてきた」ような感じを受けました。今までは本当に「語り部」とか「託宣を授ける巫女」という感じで、もっと透徹した高みの視点から歌っていたような気がするんですね。今回ももちろん一般人という雰囲気はないですが、『思いは力に姿を変えるから』など、上からではなく、より人間的な立場からのメッセージだなあと。
 そういうのがなんとなく「凄味がなくなってしまった」と感じてしまう人もいるんじゃないかなあと思いつつ、「暖かみがでてきた」とプラスに感じる人も、一方ではいるのではないかと考えるのですがいかがでしょうか。歌声も、そういやどことなく以前より丸みがあるような…という気になりません?

 結婚・出産を経験したから、「一人の母親として」人間的・母性的な側面が増したのかなあというのが、まあ妥当な見方でしょう。
 そしてもう一点、見逃してはならないのが、アレンジにスキマスイッチ常田真太郎を起用している点。ピアノの響きを大切にしているのとかストリングスにこだわりが見えるのとか、彼らしさを随所に感じつつ、わりとオーソドックスな「元ちとせサウンド」に仕上がっているなあと感じるんですが、次世代ポップス職人として呼び声の高い常田真太郎のアレンジが、過去曲に比べ曲全体に暖かさを醸し出しているということもあるのかなと。

 あと個人的には、デビュー曲「ワダツミの木」や「ハイヌミカゼ」「千の夜と千の昼」を作った上田現の詞世界が好きで、だから今回もカップリングの「月を盗む」のほうが好きだったりします。

元ちとせ

コメント(0)| Track back(0) | 2006年01月14日

平原綾香「晩夏(ひとりの季節)」
      

晩夏(ひとりの季節)/いのちの名前

ドリーミュージック
平原綾香, 荒井由実, 松任谷正隆, 覚和歌子, 久石譲

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<個人の心情を歌う原曲、情景イメージの広がりにスポットを当てたカバー>

 荒井由美時代のユーミンのアルバム「14番目の月」収録曲からのカバー。この前メルマガのほうで「『月』をテーマにした曲」を募集した際にこのアルバムタイトル曲「14番目の月」が挙がり、レンタルしたので、たまたまオリジナル版も併せて聴くことができました。

 やはり大きいのは声の質の違いです。と言っても、この曲…というかユーミン曲全般は平原綾香にとっても相性のいいものだと思うし実際よく溶けて聴こえるので、あくまでも個性の話になるのですが。

 深い響きがある和音と、初期のユーミンらしい美しいメロディラインで構成されたこの曲、平原綾香版を聴いたときは、「ゆったりと落ち着いた、広がりのある曲だなあ」という印象を持ちました。実際タイトルの示すとおり『空色は水色に/茜は紅に』という自然の変わりゆくさまを歌っているわけだし、アレンジも地味めながら壮大な雰囲気になっているし、「自然の移り変わり」を強く感じさせる内容に仕上がっているので、おそらく他の人も似たような印象を持っているのではと思います。
 しかし、荒井由美のオリジナルバージョンを聴くと、スポットは「季節の移り変わり」よりもむしろ「その移ろう季節の中に、独りでいる私」の存在が大きく浮かび上がってくるんですね。夏が終わり秋が来る、『何もかも捨てたい恋があったのに』その季節は過ぎ、『やがて来る寂しい季節が恋人なの』とつぶやいてみせる、そんな一人の主人公像が立ち現れてきます。

 この差として考えられるもっとも大きい要因が「声」なんじゃないかなと。主人公の心情を伝えてくるパーソナルな歌声の荒井由美と、主人公の視点から周囲の風景や自然へと広がっていくイメージを抱かせる歌声の平原綾香。二人の持つ資質の違いが、同じ曲でもまるで印象を変えてしまっているんじゃないかと思います。

 で、やはり平原綾香サイドとしては、彼女の声を生かすためにこの曲の豊かな情景描写に注目したんでしょう。いくらユーミンの曲の質があっていると言っても、同じアルバム収録の有名な「中央フリーウェイ」とかだと、たぶん都会的な雰囲気や街の描写がハマらないだろうなあという気がしますし。さらには、「まちぶせ」みたいな個人の感情が思いっきり出たような歌だと、もうギャグみたいな領域になっちゃいそうですし。

平原綾香

コメント(0)| Track back(0) | 2005年12月17日

BENNIE K「Sky」
      

sky
フォーライフミュージックエンタテインメント
BENNIE K, SiZK, 井筒“Growth”伸太郎, m-flo

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<やり直すのではなく、現状から逃げずに立ち向かおうと呼びかける力強さと厳しさ>

 さて、新たな女子高生のポップアイコンとなりつつある女性二人組ですが、今回はロングヒットとなったブレイクシングル「サンライズ」、それに続いた「Dreamland」が押せ押せのアッパーチューンだったのに比べ、ややまったりとした雰囲気になっています。しかしベタベタなバラードというわけでは決してなく、テンポが緩くなってはいても弛緩は感じられません。
 音にメリハリがあるとか、声にはっきりとした輪郭があるとか、ボーカル&ラップの双方がそれぞれに際立っているとか、ハキハキ・キビキビしているのがこのユニットの特徴だ、と思うのですよね。それがミディアムになっても失われていないのがよかったのかなと。同じメロディの繰り返しが多くても、聴いていて飽きない内容になっています。

 歌詞としては、一言で言ってしまうと「自分らしく」ということで済まされちゃいそうなところですが、注目したいのは『もうこれ以上自分に/リセットなんて押したくない』という一節。これはなかなか新しいです。
 「昨日までの自分にサヨナラ」という歌はいっぱいありました。つまり、どちらかというと「リセット」を薦める歌のほうが一般的な感じがするところですが、この歌は逆を行っているわけです。
 「一から出直し」ではなく、「今の方向をひたすら進み続ける」ことを是とするメッセージ。これは、昔よりもいろいろなことが自由になった今、やり直すよりもずっと厳しい道を追求しようとする言葉だと感じます。

BENNIE K

コメント(0)| Track back(0) | 2005年12月12日

一青窈「かざぐるま」
      

かざぐるま
コロムビアミュージックエンタテインメント
一青窈, 武部聡志, 富田素弘

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<風に吹かれ回る風車のイメージは、たゆたう水のイメージを誘うのか>

 さて、「ハナミズキ」と似た感じだなあ…と思いつつ、ストリングスべったりだったあちらよりも洗練されている感じがしてこちらのほうが個人的には好きです。


 歌詞の解釈ですが、毎度のことながらこの人は難しいです。独特の手法に関しては「影踏み」で考察したのでそちらの記事を参考にしてもらうとして、今回は曲単体のみで。
 基本は「僕」=『どこ吹いた風』で「君」=「かざぐるま」、二人はひとときの幸せをはぐくみ、でも離ればなれに…で『ただ通り過ぎただけ』なんだとは思うのですが…
 その一方で、『水玉模様の僕』、『きれいの泳げたの』、『君が沈むまで』と、どこか「水」に関連したフレーズが多いのが気になります。偶然かもですが…この人はかなり感覚で言葉をつむぐ人なので、あんまり細かく整合性とかは考えないほうがいいんじゃないかという気もします。もしかしたら、澄んだ風にふわりと乗るイメージと、透明な水をたゆたうイメージが重なったのかもしれないかな、とも考えてはみましたが。

 あとは、いつも一人の視点からではなく、複数の人物が混ざっているんじゃないか、といつも感じるんですよね。『どこ吹いた風でした』と言う一方で、『待つことも恋でした』とおそらくは「かざぐるま」側の心情を歌っていて。物語の語り部的な位置なのかもしれません。

 にしても、ちょっと間違えれば演歌になりそうな歌ですが、ちゃんとポップスとして聴けるあたりは何気にすごいですね。バランスが取れているというか。

一青窈

コメント(2)| Track back(0) | 2005年12月09日

浜崎あゆみ「HEAVEN」
      

HEAVEN

エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
浜崎あゆみ, ayumi hamasaki, Yuta Nakano, KZB, Koji Morimoto, tasuku, Tatsuya Murayama, Shunichi Kogai, Shingo Kobayashi

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<シンプルで強い言葉だからこそ、曲の盛り上がりに乗りやすい>

 死別の歌です。亡くした愛する人は空に旅立ち、それでも『私の中で君は生きる』と言い、『側にいて愛する人 時を超えて形を変えて』と呼びかける。実際に恋人が死んでしまったら、これだけの強さを持てる人はどのくらいいるんだろう…と考えてしまうくらい、はっきりとした強さに満ちた曲です。

 今回はかなり力を入れたのであろうことが、ドラマティックな曲展開からもわかります。Aメロ→Aメロ→Bメロ→サビ→キー上がってサビ→サビ、という一方通行、ひたすら盛り上げて盛り上げていく流れになっているわけですね。Bメロの前にも「LAlala...」という部分があり、これも盛り上がりの1段になっています。そのBメロもサビっぽい雰囲気あるし、惜しげもなくキャッチーなメロディをつぎ込んでいる、といった感じを受けました。

 詞そのものは、「冷静に見れば」ある種お決まりのシンプルなメッセージなのですが、この曲展開などを合わせれば、非常に浸りやすい言葉で作られています。どこを取り出しても美しく見える、みたいな。「二人は確かに愛し合っていた、だからあなたが死んでしまっても、あなたは私の中にある」という姿勢がはっきりしているので、そこには好感が持てました。このオーソドックスさ、一貫性があるからこそ、ドラマティックな展開に乗ることで引き立ってくる部分が大きいんじゃないかなあと思います。

 浜崎はそれほど興味ないという人でも、この歌は気に入った、感動した…という人もいるだろうし、逆にあざとくて一層いやだという人もいるんじゃないかなと。

浜崎あゆみ

コメント(0)| Track back(0) | 2005年12月07日

BoA「make a secret」
      

make a secret

エイベックス・マーケティング・コミュニケーションズ
BoA, Narumi Yamamoto, YANAGIMAN, Natsumi Watanabe, Hitoshi Harukawa

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<難易度バリバリのアダルティーな音楽に、まだあどけなさを残した言葉がミスマッチ感を醸し出す>

 クールなダンスナンバーから一転、前作の 「DO THE MOTION」から、ぐっと大人っぽい曲を歌うようになったBoAです。
 こないだのやつはどうも一方で歌謡曲っぽい雰囲気が漂っていましたが、今回は見事にクールです。っていうか、難易度が激高です。なんとなくの耳心地でもそう思えちゃうところですし、実際に難しいでしょうこれは。
 まず、リズムがトリッキーなのがひとつ。小刻みな揺れが自然と加わるシャッフルビートに、拍のつかみ所のない不安定なメロディー。サビとかはもう一聴して砕けすぎですし、メロも安定したところと揺れるところが交互に来るようになっていて、常に揺れているよりも聴き手をかき乱すような作りです。
 そして、メロディラインも難しい。鼻歌にしようとして、「?」とうまくいかなくて続けられなかった人もいるのでは。サビ頭『Won't you make a secret?』の「secret」とか、ハメるの難しいでこれは。

 というわけで、ここ最近の女性ボーカルではもっとも難しい曲ではないでしょうか。ちなみにあと挙げるとするなら、安室奈美恵「WANT ME,WANT ME」柴咲コウ「Glitter」あたりですかね。一年くらいさかのぼると平原綾香「虹の予感」とかもありますが。

 さて、そんな技巧を要するムーディーな雰囲気の大人っぽさ漂う曲ですが、歌詞を見てみると、実はどっちかと言うと子供っぽいです。『うたた寝したキミにkissをしたよ』とか抜き出すとわかりますが、まず仕草そのものがイタズラっぽいし、二人称は相変わらず『キミ』とカタカナだし、です。
 そういうアンバランスさは、きっと「狙いどころ」なんでしょう。幼さの残る、というか、大人ぶっているけど…というか、そういうアンバランス加減をツボとする男性諸氏は多いわけで。


 2作アダルティーなムードの曲が続きましたし、これはもうこの先はこっちの方向性をメインにしていく、ということでしょうね。しかし、スムーズなギアチェンジだと思います。10代から20代になった、てな雰囲気がしますよね。実際いくつなんでしたっけ?

BoA

コメント(4)| Track back(0) | 2005年10月29日

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柴田淳
HIROMI

淡々とダークな作風は、
2007年も健在の模様。
今回も、決して取り乱すことなく
ドロドロの本音を聴かせてくれます。


salyu
TERMINAL

作詞に一青窈 が加わったことで、
透明な世界に徹した1stよりも
輪郭が濃くなった印象の2nd。
「to U」のソロ版も入っているけど、
あんまり必要なかったかも…?


bonobos
Standing There〜いま、そこに行くよ〜

今年の自分を振り返ると、
この手のゆったり感のある
心地よいリズムがツボでした。
PV丸ごと試聴もあります。
なかなか感動的で後を引く。


メレンゲ
underworld

前々から薦められていたバンド、
PVフル試聴あったので聴いてみました。
雰囲気、かなーり好きな感じ。
映画タイアップの関係もあってか、
田中麗奈使いすぎな感じだけど、
それだけ押したいのもわかるかも。


あずまきよひこ
よつばと!6巻

読んでいるとほっとする上に
文句なしに笑えるという稀有な漫画。

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