|
月島きらり starring 久住小春「バラライカ」
|
 | バラライカ
アップフロントワークス(ゼティマ) 月島きらり starring 久住小春 , BULGE (その他), 迫茂樹 (Adapter), 古屋真 (その他), 加藤大祐
このアイテムの詳細を見る
|
<こういう曲のような場でないと「乙女心」なんて発散できない!>
モーニング娘。の新鋭、久住小春。自身も出演しているアニメのテーマを、前作「恋☆カナ」に続き、役名付きでリリースしています。
さて、アニメどころか本人の映像もあんまり観ていない状態ですが、曲だけ聴くとまあハロプロらしいというか。非常にハジけたアイドルポップスでありながら、どこか民族音楽的、オリエンタルなメロディ。日本の歌謡曲にせよ東洋の舞踊音楽にせよ、こういうアクの強いはっきりしたメロディというのは、洗練された西洋音楽よりもむしろ耳に残りやすいものです。
ロシアの弦楽器の名前も冠していますし、そういえば旋律を見ると「マイムマイム」みたいなロシア民謡に近い気もします。でもウーハー言ってるし、どこかフォルクローレみたいなアレンジにもなっているし、細かいルーツとかは考えないでごった煮にしている感じ。
ま、歌詞を見ると『バラライカ バララライカ/バラ ライラ カイカイ!』ですからね。すでに楽器を意味する単語というよりは、意味を失ってなにかの呪文のようになっていることからしても、ロシアがテーマなわけではないでしょうし。楽しげな響きを出すための言葉遊びに使っている、くらいの感覚です。
そういうキャッチーで楽しい雰囲気のための曲なので、あんまり細かくストーリーを読み取ったり裏の意味を分析したりすることもないですね。状況だけ追っていくと『気付いてほしいのよ』と明らかに片想いだけど、この気持ちを抑えられない…という、典型的なパターンです。
頻出しているのが『乙女』という単語。「乙女心」「乙女ちっく」『オンナのコはいつだって夢見る乙女なの』と、とにかく強調されています。「乙女」というと、純真な女の子、というイメージですよね。
これがたとえば「女心」になると、もうちょっと年齢が上になる感じ。同じ片想いでも、「どうしてあなたは気がついてくれないの!?」みたいな不満を伴ってくるイメージがありませんでしょうか。逆に言えば、不満とか嫉妬とかそういったものがない、ただ真っ直ぐな「好き」という気持ちを表したいからこその「乙女心」という表現なんでしょうね。
さて、にしても「乙女」なんて単語、日常会話で出てくることはあんまりないですよね。しかも思いっきり自分に向けて言ってますが、実際に「私って乙女だから…」なんて現実で言っちゃう人はいないでしょう。また。しっとりしたラブソングでもあんまり使われているのを見たことがないです。
でも、『もうドキドキ止められない』なんて感情を持つことはあるでしょうし、恋をして自分でもビックリするほど純真になっちゃうことはあると思うのです。そういう歌も多いです。それってつまり「乙女ちっく・モード」ですよね。女の子で言うと、自分が少女漫画の主人公になったような感覚とかでしょうか。
恋をして、なんだか気持ちが溢れちゃったりなんかしちゃったりして、苦しかったりして、でもそれがどこかで楽しかったりして。そんな高揚感を表すのには「乙女心」という単語はぴったりなんですね。ないとなっかなか自分の気持ちを「乙女心」なんて言えないもんですが、でも確かに生まれる「恋している自分がちょっと好きだったりして」みたいな感情の置き所として、こういう脳天気な歌があってもいいんじゃないかなと。
なんかうまく説明できている気がしないですが、要はハイテンションに自称「乙女」になれちゃうこういう曲も、ポップス界には必要だと思うのです、という。
あ、「ハチミツとクローバー」を読んだ方は、「乙女心」を「青春スーツ」に置き換えるとわかりやすいかもしれません。
月島きらり starring 久住小春
久住小春
コメント(4)| Track back(0) | 2007年01月31日
|
|
星泉「セーラー服と機関銃」
|
<抑揚なく淡々と歌いつつも、「別れ」を暖かい目線で描く>
女子高生が暴力団組長になるというショッキングなストーリーを15年ぶりにリメイクしたドラマ「セーラー服と機関銃」。その主演を務めた長澤まさみが、役名の星泉でリリースしたのがこのCD。
ちなみに薬師丸ひろ子が歌った曲のリメイクカバーなのですが、元で使われたのは1981年の映画版。1982年に放映されたドラマ版は原田知世主演・主題歌は「悲しいくらいほんとの話」とのことです。
昭和の名曲そのままといった雰囲気の、エコー多めの起伏を作らない曲調。そこに乗るボーカルもまた、平板で淡々としています。これを指して「下手だ」というのは筋違いで、こういう曲はできるだけ感情を込めずのっぺりと歌うのが作法なんじゃないかと。むしろそれに徹することができずちょこちょこ抑揚ができていることのほうがマイナスかなと思うのです。
タイトルはあくまでも作品名で、歌詞の内容は特にそこに沿っているわけではありません。そもそも一人称は「僕」で、『いつの日にか 僕のことを想い出すがいい/ただ心の片隅にでも 小さくメモして』と、「君」に別れを告げる/見送るような状況になっています。「想い出すがいい」という言い方に時代を感じますね。今はこういう言い方をする女性ボーカルは思いつきませんが、当時はきっと女性に「僕」視点で「〜するがいい」と言わせることに新鮮さがあったのでしょう。あと「想い出す」という表記になっているのがちょっと驚き。こういう表記の遊びかたってこの頃からもうあったんですね。
『さよならは別れの 言葉じゃなくて/再び逢うまでの 遠い約束』という出だしのフレーズはけっこう有名です。別れ際にもまた逢えることを願う心情をメインに据えるのはJ-POPの昔からのお約束といったところでしょうか。ただこの曲の場合、『きっともどっておいで』という呼びかけからも読み取れるように、対等な恋人関係というよりはどこか暖かく見守る保護者的な目線があるようです。「君」がこれから希望を持って旅立っていく、という描写からも、年若い少女にエールを送っているような気がします。そのあたりは作品のストーリーも意識されているのでしょうか。でも『このまま何時間でも 抱いていたいけど』とあるからやっぱり「僕」は「君」に恋しているのでしょうし…その辺は時代なんでしょうかねえ。
にしても『都会は秒刻みの慌しさ』みたいなフレーズ、15年を経た今でも変わらずありますね。そう考えると、時代や社会っていうのはいろいろ変わっているようで全然変わっていないのかもしれないなあとも感じてしまったり。
星泉
セーラー服と機関銃
長澤まさみ
コメント(6)| Track back(0) | 2007年01月27日
|
|
木更津キャッツアイ feat.MCU「シーサイド・ばいばい」
|
<湿っぽくなく、でも絆の強さも感じさせる別れの告げ方>
カルト的かつ大人気を博したドラマシリーズ「木更津キャッツアイ」。その第2回映画版にして最終作の「木更津キャッツアイ ワールドシリーズ」の主題歌として、実際の中心メンバー5人が歌っている主題歌がこちら。KICK THE CAN CREWのMCUが作曲とラップに加わっています。
大人気と書きましたが、この作品、観ていないんですよね。wikipediaの項目を見ても内容まではよくわからない…面白そうではあるんですが。
脚本を書いている宮藤官九郎が、この曲の作詞も務めています。作風と同じく詞においてもコミカルな言葉を生み出す人で、自らがメンバーであるグループ魂はもちろん、SMAP「BANG!BANG!バカンス!」を手がけたのも記憶に新しいところ。
イントロというか、曲の作りはいわゆる「泣き」系統のヒップホップ。どこかセンチメンタルな雰囲気漂うコードとリズムトラックが全編を支配し、そんな中で歌詞も『もーここには帰れない だからばいばい』と、別れを歌っています。
…が、ただ叙情的な感動系楽曲なわけではありません。上記のフレーズの書き方だけでもわかりますが、ただ感動だけさせたいのであれば「もう 此処には帰れない だから…バイバイ」とか、そういう表記をするはずなのです。
ほか、楽曲の至るところから、シリアスになりすぎずあえて軽い雰囲気を出そうとしているのが伝わってきます。「もー」とか『あの場所あの気持ちあの想いなどなど』の「などなど」とか。
どうもJ-POPのお約束としては、別れは切なく、お互いに再会を望むもの、みたいなものがあって。その中でこの曲はそれにわざと反するように、『話したいことなど別にねー』、『人に自慢する話特になし』とか、ずいぶん冷めたことを言わせています。だけどそれは仲が悪いからではなく、そんなことも言い合えるような近しい関係を際立たせています。このぶっきらぼうさ、それこそが強い絆を感じさせるわけですね。
だから、王道のお別れソングとは一味違いながらも、泣きのトラックとも相まって、感動も生んでいるのです。それはきっと、自覚的にやっているんでしょうね。『永遠とか絶対とか言葉なんてもー/口にはしないよだって大人なんでしょう』なんていうフレーズは、「永遠に忘れない」とか「絶対にまた会おう」とか言いがちな巷の楽曲に対しての皮肉が混じっているのでしょうし。
ちなみに曲中やたらと出てくる「やっさいもっさい」という掛け声。これ、木更津に実際「やっさいもっさい踊り」があるそうで…元をたどれば木更津甚句の一節なんだとか。お囃子の言葉で特に意味はないようです。「えっさほいさ」とか「わっしょいわっしょい」とかに近いのかな。リズムを整える、高揚感を煽る効果はありそうです。
やっさいもっさいについて興味のある人は、こちらをどうぞ。サイトの正体がよくわかりませんが、こちらでは踊りの教習ビデオを見ることもできます。やたら打楽器が南米っぽいファンキーチューンです。
木更津キャッツアイ feat.MCU
木更津キャッツアイ
MCU
コメント(0)| Track back(0) | 2007年01月26日
|
|
OLIVIA inspi' REIRA「Wish/Starless Night」
|
 | Wish/Starless Night
OLIVIA inspi’REIRA(TRAPNEST), OLIVIA , Chazne , rui , kansei
このアイテムの詳細を見る |
<両面を歌うことで、違った一面を表に引き出す>
大ヒット漫画「NANA」の、映画版ではなく、アニメ版の第2期オープニング/エンディング楽曲が一枚に納められているのがこのシングル。
第1期はオープニングがANNA inspi' NANA「rose」で、OLIVIA inspi' REIRAはエンディング「a little pain」のみでした。で、第2期が両方ともREILA、第3期が両方ともANNA inspi' NANAになるという仕組みです。
この利点は二つ。まず、一枚にOPとED両方が収録されているので、ファンにとっては2枚買うよりもお得だということ。そして、映画版を演じて歌っている伊藤由奈も含めて、REILAはすっかりバラードばっかりというイメージがついてしまっています。作中では決してそれだけではないはずなんですが、NANA側との対比で今までどうしてもそうなってきてしまっていたわけで。でも今回、OPである「Wish」で、ようやくハイテンポな楽曲が表に出せたんですね。
その「Wish」ですが、なかなかトリッキーな一曲に仕上がっています。ヘビーなイントロから始まり、シンコペーションを多用した後ノリなメロディラインが展開。と思ったら急に前ノリに戻ったり。またAメロ・Bメロ・サビとほとんど間がなく展開が切り替わっていくので、かなり目まぐるしい印象も受けました。歌いこなすのはなかなかハードなのではないかなと。
歌詞の内容としては、『あなたの目に住む天使がささやく/すべてが今始まると』とあるように、「あなた」との出会いで世界が変わった、そのドラマティックな瞬間の感覚を表現しているのでしょう。『この声を翔ばせ/ふるえる星を突き抜けて』というような壮大なフレーズは、曲に広がりをもたらすのと同時に、「歌姫」であるREILAのポジション/イメージにもかぶせているのかもしれません。
対して「Starless Night」はバラード。お馴染み…と言えども、サビなどは重たいバンドサウンドが基調になっている点が重要。ストリングスやピアノをメインにするわけではないんですね。ここもちょっと原作を意識しているのかなーと思うところ。映画を観ていなくて曲しか知らない人の中には、ヘタするとREILAってソロボーカリストだと思っている人もいるかもしれませんし…TRAPNESTというバンドなんだ!みたいな主張が暗にあるような気が。
星のない夜であっても、『You are my shining star』だから進んでいける。そんな、「あなた」への信頼と想いを伝えようとする歌、でしょうか。何かといい文脈で持ち出されがちな「空」を否定的にとらえ、それよりも隣にいる存在の確かさ、重要さを強調しているわけですね。なんとなくのイメージで作っているわけじゃない、なかなかこだわりのあるアプローチだなあと。
OLIVIA inspi' REIRA
NANA
OLIVIA
コメント(0)| Track back(0) | 2007年01月13日
|
|
敏感少年隊「サウンドオブ下北沢」
|
<二人街をぶらつくなんでもない日々が、変わっていってしまう切なさ>
元GOING STEADY・銀杏BOYZボーカリストの峯田和伸が中心となる企画ユニット。銀杏BOYZギターのチン中村と、一般募集で集めた女性4名で構成されています。
こちら、下北沢再開発を見直そうという活動を音楽業界からアプローチしているプロジェクト「The Sound of Simokitazawa」の中で生まれたユニットであり歌なんですね。それで、シモキタを大きくフィーチャーした内容になっています。
ゆったりした、字余りめの語りでできているフォーク調。音はギターにピアノ、リコーダーとピアニカと、とっても素朴な雰囲気。峯田の自宅でわいわいと録音したものということで、本格的ではなく雑音も多く入っていますが、それでこそ曲の気だるさ、のんびり感、なんでもない日常の雰囲気が出ているなあと。
『下北沢に住んでいる可愛いあの娘に会いに行こう』とあるとおり、シモキタの街並みを二人でぶらぶらする、といった内容になっています。下北沢在住の身としては、ニヤリとさせられる部分もちらほら。『夜になったらDORAMAに行こうぜ』とか、DORAMAというのは街の至るところにある中古ショップのこと。隣り合っているところもあるけどだいたい6店舗くらいあるのかな。『ヴィレバン』はもちろんヴィレッジヴァンガード。寄るとだいたい何か衝動買いしてしまうのでウカツに行けません。『一番街』は北口の商店街。通りには銭湯もある昔ながらの街並みです。
『下北沢が変わってしまう』という、運動にリンクするフレーズも入っていますが、それは曲中では、下北沢に住んでいた「あの娘」が引っ越してしまうから。いつまでも続くような楽しい普通の日々がある日途切れてしまう、静かな切なさが漂ってきます。
反対運動の中から生まれた曲ですが、明確な反対メッセージではないです。「あの娘」という間接的なクッションを置いて、変わりゆく街に寂しさを覚えてはいますが、それ以上の強い問題提起は含まれていない。『祇園精舎の鐘の音』と平家物語の一節を引用しているなどは、変わり行くことを「受け入れた」上での寂しさなんじゃないかなとも思いますし。上記「The Sound of Simokitazawa」にあるインタビューを読んでみても、積極的に反対を煽るつもりではないということなので。
ま、興味がある人出た人は、「Save the 下北沢」のサイトも参照してみてはいかがでしょうか。
敏感少年隊
峯田和伸
銀杏BOYZ
コメント(2)| Track back(0) | 2006年12月31日
|
|
AcQuA-E.P.「禊-MISOGI-」
|
<夢は追いかけるものではなく、すぐにでも叶えてしまうべきもの>
ホストクラブ「club AcQuA」のホスト8名によるユニットということで。そういう話題性と、さらにこれ書いている時点でこのクラブのホストが婦女暴行事件を起こしていたりして、また曲単体でのレビューをするのが難しいですが、とりあえずこのユニットのメンバーは関わっていないと公式サイトで発表されているので、ここではそれを信じることにしておきましょう。
曲はハードめでシリアス。雰囲気としては、ポップ寄りのビジュアル系バンドに似た感じでしょうか。恰好よさ、「夢を目指す」という真摯さを前面に押し出している感じ。
ただ曲調のシリアスさに比較して、一部メンバーの歌声が明るすぎるような気が。もっと優しく呼びかけるような曲だったらともかく、ちょっと雰囲気を作り切れていないような気がします。出し慣れている甘いウィスパーボイスが災いしたのでしょうか。
で、清春作詞の言葉ですが、『指を指して笑う誰かが僕の名前繰り返すけど/今になって始まったことじゃないさ昔から』という一節などは、ホストという後ろ指を指されがちな職業に就いている彼ら自身に重ねているのでしょうね。
また、夢を叶えようとする歌はそれこそ数多くありますが、『今日か明日、僕の目の前で叶う』と言い切るのはなかなかないような。はるか遠くにあって、ずっと追い続ける!というのがこのテの歌の定石ですよね。そうじゃなく、すぐにでも叶うような書き方をしている。『きっと夢は近い未来、僕の手の中で光り/眩し過ぎる階段を 登ってみせる』という2コーラス目のフレーズからは、ただ叶うんじゃなく≪すぐにでも叶えてみせる≫といった自信も感じられます。
この辺りの強い言い方も、ホストという職業ならではのものだなあと感じるんですよね。なんというか、お客さんの女性に対してリードする立場にあるという意味でも、夢見ることへの憧れに終始するんじゃなく現実も見ているという意味でも。
どうも『夢を』が「♪ゆうめを〜」になっちゃうところとか、先に述べた声の質に関するところとか、歌に関してはもうちょい完成度が欲しいですが(ファンにとっては、甘い声のほうがいいのかもしれませんけれど)何かとドリーミーなポップミュージック業界でなんだかんだちょっとビターなスタンスが感じられるのは新鮮でした。
ま、件の一件で、だいぶ世間的な信用が揺らいでいるかもですが…
コメント(0)| Track back(0) | 2006年12月29日
|
|
DJ OZMA「One Night」
|
 | One Night
東芝EMI DJ OZMA, Hae Woon Park, Alberto Cortez, Chang Ryul Kim, Do Sa Lee, Ha Neul Lee, Sang Baek Lee, Show Ayanocozey
このアイテムの詳細を見る
|
<現実のシーンと地続きのトリップ感覚>
「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」、「純情〜スンジョン〜」に続く3作目。今回は「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」と同じ韓国のアーティストDJ DOCの曲が元ネタということで。わかりやすく印象的な打ち込みサウンド、マッチョな4つ打ちのリズムなど共通項は多いですね。
ただ、「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」がどこか薄暗くねっとりしたクラブの雰囲気を作り出していたのに対し、こちらはもっと明快。歌詞にも出ている通りに『Disco Night』となっています。「アゲ♂アゲ♂EVERY☆騎士」のときは、意図的にディスコからクラブへとダンスサウンドの潮流を展開させようとしているのかも?とも考えましたが、考えすぎだったようです。
細かいジャンル分けは関係なく、アジアンダンスミュージック、単純に踊れるアゲアゲナンバーヒットを日本に紹介する、伝道師的な立ち位置なのかなと。
んで詞はあんまり深く分析することもなく。テンションあげて一緒に踊ろうぜ、という単純明快な内容。途中で「アゲアゲ アゲアゲ」とコーラスが入っているのはクスリポイントか。あえて特徴を挙げるとすれば、「踊ろう」だけじゃなく「呑もう」も入っているとこでしょうか。ダンスミュージックだと、「踊る」の部分がクローズアップされて日常と切り離したトリップ感覚を与えようとする歌が多いのですが、その前段にお酒が入って盛り上がる、みたいなことをあえて入れているのは、現実的な一夜のデートをイメージしているからでしょうか。
DJ OZMA
綾小路翔
氣志團
コメント(0)| Track back(0) | 2006年12月24日
|
|
PUFFY×東京スカパラダイスオーケストラ「ハズムリズム」
|
 | ハズムリズム
KRE PUFFY×東京スカパラダイスオーケストラ , PUFFY , 東京スカパラダイスオーケストラ
このアイテムの詳細を見る
|
<何気ない日常の幸せに、ウキウキとわきたつ心>
PUFFYとスカパラの、楽しげなコラボレートシングル。なんでも紅茶のリプトン100周年でPUFFYが「リプトン紅茶大使」に選ばれたことがきっかけで生まれたのだとか。
スカの裏打ちのリズムは実に軽快で、心が弾むようなアクティブな音楽です。どちらかというとアウトドアっぽい音楽で、実際『公園の中で待ち合わせ』と、詞もまた家の外というシチュエーション。そうすると、室内で飲む紅茶とはベクトルが違うんじゃないの?という疑問も出てくるわけですが…でも『つまづいて君と話したくなったら/散歩して紅茶を飲もうか』とあるように、家の中ではなく外で飲む紅茶なんですね、これ。
そもそも、アウトドアの風景といっても、描かれているのはとっても平凡な日常。公園で待ち合わせたり、散歩したり、鳥が歌うのに耳を傾けたり、『なんかいいことありそうだ』とふと思ったり…
で、そのひとコマ、ちょっと落ち着いた場面に「紅茶」がそっと寄り添う、みたいな。
『寄り添ってただ嬉しくて』…特別ドラマティックじゃない、当たり前の幸せ。でもそれは決してちっぽけなものじゃなく、とっても大事なものだと感じている。賑やかで華やかな楽曲にこの詞が乗っているのは、そんなメッセージがあるからなのではないでしょうか。
実は詞はPUFFYによるもの。90年代のような奇抜さ・ダラダラ感はありませんが、「なんでもないこと」を歌うセンスは本人たちの内側にずっとあったんだなあと。『あたためた手が はずむ世界/そっとつないでくれる』なんて、これはかなり素敵なフレーズですよ。 「はずむ世界」はそれぞれの心臓の鼓動なのかな…とか考えると、手を繋いで二人の鼓動が溶け合うということを表現しているのかなあとか考えられますし。
PUFFY×東京スカパラダイスオーケストラ
PUFFY
東京スカパラダイスオーケストラ
コメント(0)| Track back(0) | 2006年12月23日
|
|
Gorie「恋のPecori Lesson」
|
<はっきりと番組視聴者にターゲッティングされた、「内輪」での面白さ>
なんだか大人気で、紅白にまで出演したガレッジセールのゴリ扮する松浦ゴリエ。デビューシングル「Mickey」は2004年シングルチャート9位にランクインし、続く2005年も「PECORI NIGHT」をリリース。そして3作目の今回は、なぜかハローキティともコラボ。ハワイの親善大使になったり「CanCam」の専属モデルになったり、実にいろんな分野と手を結んでいます。
でも、このキャラが誕生したバラエティ番組「ワンナイR&R」観ていないから、なんでまたこんなに人気があるのかよくわかんないです。
今回の曲も、2つの点ではっきりと「番組視聴者向け」にしか作られていない曲だということが指摘できます(きっぱり)
ひとつは、ゴリエ自身がまったく歌っていないこと。ほぼ全編別の女性(Jasmine&Joann?)が歌っていて、たまに台詞が混ざる程度。これはゴリエ自身がダンスに集中しているためかと思われますが、やっぱりそれはダンスメインという前提があってのこと。CDにしている本人が歌っていないということは、番組を知らない人には食指が動かないよなあという。
もうひとつは、毎回多用される「Pecori」。これはどうもゴリエ用語みたいなんですけど、それもまったくもって説明がないわけです。これも「内輪ウケ」のためのものだと言えるのでは。
そう考えると、この曲のターゲットははっきりと番組視聴者で、番組でゴリエを観ている人が親しみやすいように、とだけに特化して作られているように感じるわけです。まあ、キャラを見るに『震えるハートを/巨乳で隠して』とか『あご上げ』あたりが笑いどころなんでしょう。セリフの「やばい!チョーはずくない!」とかも、もっと要所要所に入れればいいのにー。ただ個人的にいちばん笑えるのは、クレジットの「ゴリエ美化委員会」だったりします。美化委員会て。
爆風スランプ「さよなら文明」とメロディが同じということが叫ばれていますが、でも曲聴いているともっと他に元ネタありそうだなあ…そう感じていたら案の定、「Mickey」などと同じように洋楽のカバーですね。しょっぱなの壮大なスローテンポも原曲どおりなんでしょうか。
とりあえず番組が年内終了ということで、これが最後のシングルになるのでしょうか。なんか一般参加者も募ってのダンス大会とかもやっていたみたいですし、同じくバラエティ番組から本格的に移行していった「ウリナリ!」における社交ダンス部みたいに、その後も特番として続くとかって可能性もあるかもしれませんね。
Gorie
コメント(0)| Track back(0) | 2006年12月23日
|
|
キグルミ「たらこ・たらこ・たらこ」
|
<「キモカワイイ」キャラを印象付ける、「キモカワイイ」曲構成>
かなり前からCMで強烈なインパクトを与え続けていたキューピーたらこソースのテーマソング、待望の?CD化です。これがかなり売れた上に2006年度の流行語大賞トップ10入りするほどの話題になったりしました。
というわけで、「この曲はなぜこれほどまでにヒットしたのか?」を、このブログらしく大真面目に考えてみましょう。
何はともあれ、やはり一番のポイントは、とにかくやたらと耳に残るということ。もちろん誰もが一度は見たことのあるたらこキューピーの群れの映像のインパクトも強いにせよ、でも楽曲そのものにも中毒性はあるわけで。
第一に、ひたすら「たらこ」の繰り返し。だいたい歌において「たらこ」なんて単語がここまで使われたのは史上初めてでしょう。4分ほどの長さの中に連呼される数、実に50回以上。さらに、『たったら たったら たらたら』という「言いかけ」がたくさんあったり、『たらこ たらこ たっぷり たらこ』の「たっぷり」もまた「た」の音を踏襲していたりで、聴き手はとにかく畳み掛けられているような感覚に陥ります。もっと言うと、「たらこ」という単語の聴き慣れなさもまた、インパクトにつながっているでしょう。
さらに、そもそも「た」と「こ」、始めと終わりのどちらもはっきりした発音を要する音で構成されているこの単語は、それだけ輪郭がはっきりしている言葉なわけです。これがたとえば「いくら」だと、そこまで耳に残らないのではと。おまけに歌っているのが子供なこともあり、発音が丁寧じゃないので、余計にこう、響くというか。
曲調も印象深いです。ちょっとレトロな雰囲気で、哀愁調を押し出してくるコード進行。こういう極端な作りは、コミックソングの強みでもあります。同じ系統だと、1999年オリコンシングルチャート1位、歴代シングルセールス4位の「だんご3兄弟」がありますね。こちらもやはりレトロ風味、シンプルかつ哀愁調のコードで製作された楽曲でした。
そういえば今年のエイプリルフールに当ブログで行った嘘レビューでも、両曲を参考にしていましたっけ。あのときはまさか、この曲がリリースされるとは思っていませんでしたが。
さらにメロディラインは、ただ漫然とマイナーっぽく流れていくわけではなく。メロなんかは、徐々に迫ってくるような感覚を与えてくる作りになっていますね。で、歌詞も『ふと気がつけば 窓の外/ふと気がつけば 家の中』とじわじわ近寄ってきているという。怖!冷静に考えると、とても怖いです。
ま、もともとキモカワイイで売っていたキャラですし、不気味さは出したかったんでしょう。でもそれがマイナス評価にならないように…って意図であえて小学生の女の子2人に歌わせたんでしょうねー。子供じゃなかったら、きっと楽しいよりも怖いですよこの歌。そしてメロディの「迫り」も、どんどん詰め寄りっぱなしじゃなく最後にちょっと緩んだりして、徹底的ではないです。これも「怖さ」を楽しさ面白さの範疇にとどめるための工夫なのかなあとも思ったり。
そんなわけで、非常に効果的にインパクトを与えてくる楽曲なのでした。
キグルミ
コメント(0)| Track back(0) | 2006年12月03日
|
|
|